第六百十五話 またコーヒーを淹れるその九
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「元々どうしようもない人が行きやすいから」
「学生時代どうしようもなくてね」
「まともな世界じゃ生きていけそうにない人が」
一般的な職業に就けないまでに人格に問題がある輩がというのだ。
「行く世界だよ」
「事実だしね」
「教師という仕事に情熱を感じている人もいれば」
「どうしようもないのもね」
「行く世界だから」
それでというのだ。
「ヤクザ屋さんになるか、いや」
「ヤクザ屋さんでも能力必要よね」
「人格だけじゃなくてね」
「もう何の努力もしなくて」
「能力も最低な人達がね」
そうした輩がというのだ。
「行く」
「まさに人間の屑の吹き溜まりね」
「そうした世界だから」
連合の学校の教師の世界はというのだ。
「素行も悪い人が多くて」
「仕事も出来なくて」
「挙句思想もね」
これもというのだ。
「エウロパを支持する様な」
「子供ですらわかるだろ」
フックがまた言ってきた。
「エウロパがどんな国か」
「階級社会でしょ」
ジュディが応えた。
「差別を肯定している」
「そうよね」
カトリも頷いた。
「エウロパってね」
「そうでしょ、お貴族様がふんぞり返っていて」
「平民は奴隷でね」
「搾取の限りで」
「平民を虐げている」
「そんな国よ」
こう言うのだった。
「それこそね」
「そうだよね」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「肯定出来る一面なんてね」
「全然ないのに」
「けれど学校の先生の中には」
「エウロパは素晴らしいってね」
「言う人も多いのよね」
「だから言われるんだな」
フックは苦い顔で述べた。
「いい鉄はってな」
「そうよね」
「そんなこともわからないからね」
「エウロパがどんな国か」
「それじゃあ言われるわよ」
カトリとジュディも言った。
「そもそもエウロパ敵だし」
「連合にとっては不倶戴天のね」
「それが平和だ人権とか言って」
「エウロパにはそれがあるとかね」
「ある筈ないだろ」
フックは連合で広く考えられているエウロパについての見方から話した、尚自分のそれに偏見が入っているかとは考えていない。
「どう見てもな」
「侵略もしたしね」
マルティはエウロパのサハラ北方侵攻の話をした。
「戦争もするし」
「平和もな」
「あそこにはないよ」
「何でそんな国がいいんだ」
「だから馬鹿だからでしょ」
こう言ったのはアンネットだった。
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