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提督はBarにいる。
艦娘と提督とスイーツと・68
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にいる加賀ではない。沖ノ島で沈んだ、最初の加賀の事だ。

「加賀が沈んだ事で泣いていた中、俺はひたすら工廠に詰めて空母の建造に勤しんだ。仲間を取り戻すなんて高尚な目的じゃなく、戦力の補充って事務的な目的の為に」

「あの時の提督の姿は、痛々しくて見ていられませんでしたよ」

「俺も含めて、あの時は皆どこかしら狂っていた……」

 そうして数日後、新たな加賀が建造出来た所で失意の中にいた艦娘達に俺は言い放った。

『死んだ奴なんぞ忘れろ。今は戦時中だぞ、泣いてないで戦え』

 と。あの時の顔は良く覚えている。何を言われたのか理解出来ないと呆然とした顔、冷酷な発言に怒りを隠し切れない顔、おかしくなりかけていたのか半笑いの奴までいた。様々な感情をぶつけられた中、一番強烈だったのが誰あろう間宮だった。目に涙を浮かべ、顔を真っ赤にして怒りながら俺の顔を平手打ちにしたんだ。

「あの時のビンタは強烈だった……人生で一番効いたビンタだよ」

「お恥ずかしい話です、立場的には上司に手を上げるなんて」

「いやいや、アレのお陰で俺は正気に戻れたと思ってんだよ」

 正気に戻った、というより気負っていた物が 吹っ飛ばされたと言った方がいいか。軍人とは斯くあるべしって思い込んでいた物が、綺麗に無くなった気がした。

「お陰さんで今の俺は適度に働き、適度に息抜きをする……今のスタイルに辿り着いた訳だが」

「息抜きは行き過ぎじゃないですか?」

「そうかぁ?」

「絶えず動いてる両手が良い証拠ですよ……んっ////」

 確かに俺の両手は絶えず間宮のおっぱいや尻をまさぐり続けている。が、間宮本人だって嫌がるどころか寧ろもっと触れと言わんばかりに突き出してきているんだが?

「まぁ、2人共楽しんでるんだしお互い様という事で」

「ですね♪」




「それにしても、いつの間にこんな場所を?」

 今俺と間宮がいるのは、鎮守府内に整備した飛行場の片隅。そこには狭くない面積の竹藪と平屋造りの庵があり、その縁側で俺は膝枕の感触を堪能している。

「前々から茶室というか、寛げる和室が欲しいって要望があってな」

「あら、日本艦の皆さんが?」

「いや、海外組の連中だ」

 日本の艦娘達はそういう拘りはあんまりないのか、フローリングでも文句は少ない。どうしても畳を敷きたい、って奴等は妖精さんに頼んでフローリングの上に敷ける薄いタイプの畳を作って貰ってる奴もいるが。逆にドイツ艦をはじめとした海外艦勢の方が確りとした日本建築の建家が欲しいとあれこれ注文を付けてきた。

「まぁ、俺も気晴らしにはなって中々面白かったがな」

「え、提督もここの建築に関わってるんですか?」

「あぁ、俺の実家は
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