第七話 入学式の後でその八
[8]前話 [2]次話
速水の携帯に連絡を入れて彼に話した。
「あの、小山咲です」
「はい、コンビニでお会いしましたね」
「そうです、それでお返事ですが」
「如何でしょうか」
「お母さんにお話しましたが」
母の返事をそのまま話した。
「お願いしますとです」
「その様にですか」
「答えてくれました、後はお父さんですが」
「そうですか」
「はい、お父さんの返事があれば」
「その時はですね」
「正式にです」
まさにその時にというのだ。
「お願いします」
「そうですか、ではお父さんも頷いてくれたら」
「その時はですね」
「はい」
まさにというのだ。
「またご連絡下さい、ただ今からまた仕事に入りますので」
「だからですか」
「今度からはメールで」
それでというのだ。
「連絡して下さい」
「わかりました」
「そしてそちらにお邪魔する日時も」
「そちらもですね」
「お話しましょう、あとよかったら貴女の住所と電話番号も」
これもというのだ。
「教えて下さい、お父さんがいいと言われたら」
「わかりました」
咲は速水に頷いて答えた、これで携帯でのやり取りを終えて母に話すと母は娘に満面の笑顔で言った。
「あんた人生勝ったわね」
「えっ、勝ったの」
「だってイケメンカリスマ占い師のお店で働かせてもらうのよ」
だからだというのだ。
「それじゃあね」
「人生勝ったの」
「少なくとも今はね」
「今はなの」
「人生浮き沈みがあって」
そしてというのだ。
「負ける時もあるわよ」
「勝ち組負け組って言っても」
「そんなのいつもよ、スポーツはいつも勝敗があるでしょ」
「それはね」
「優勝するチームもあれば」
「最下位のチームもあるわね」
「そんなのいつも変わるのよ」
人生の勝ち負けはというのだ。
「それね、けれどね」
「それでもなの」
「そう、今はね」
「私は勝ったの」
「そうよ、お金は入るし」
アルバイトをしてというのだ。
「そしてね」
「イケメンカリスマ占い師のお店で働かせてもらって」
「それでね」
まさにというのだ。
「あんたはね」
「勝ち組なのね」
「そうなったわ」
まさにというのだ。
「よかったわね」
「ううん、そうなのね」
「じゃあ後はお父さんにお話して」
そうしてというのだ。
「正式にね」
「家族三人でなのね」
「速水さんからお話を聞きましょう」
母は笑顔で言った、そして会社から帰った父に話すと。
父は速水の名前を聞いただけで驚いて言った。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ