第四幕その十二
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「本当に。ただあの国から出ることは殆どないわ」
「だから私もお会いしたことがなくて」
将軍はドロシーにお話しました。
「それでなんです」
「聞いたお話よね」
「はい、それ以上ではです」
どうしてもというのです。
「ありません」
「そうよね」
「私もこの農園から出ることはあまりないですし」
「貴女にしてもね」
「そしてあの王様も」
「基本ご自身のお国から出なくて」
「それで、ですから」
だからだというのです。
「どうしてもです」
「お会い出来る機会はないわね」
「それでなんです」
どうしてもというのです。
「こう言っています」
「そうよね、けれどあの人はね」
リンキティンク王はというのです。
「そうした人なのよ」
「迷わない人ですね」
「憂いもね」
こちらもというのです。
「本当にね」
「一切なくて」
「もう何でも一瞬で決めるから」
それでというのです。
「世の中そうした人もいるということはね」
「知っておくことですね」
「そうなるわ、オズの国の悩みや憂いは楽しいものだけれど」
それでもというのです。
「それがない人もいるのよ」
「オズの国の中には」
「そうなの。ただあの人はやっぱり特別ね」
「そうですよね、あんな人は他にいないです」
カルロスも言いました。
「本当に」
「そうよね」
「オズの国には色々な人がいても」
「それでもね」
「まさにオズの国でお一人です」
「本当にそうよね」
「その個性は」
「私もそう思うわ、じゃあ私達はね」
ドロシーはカルロスに応えてからあらためて言いました。
「楽しく悩みましょう」
「デザートにどのお菓子か果物を食べるか」
「そうしましょう」
「わかりました」
カルロスも他の皆も頷いてでした。
そうしてデザートを選んで食べました、そのデザートは確かに食べるにあたって悩みましたが選んだそれはどれもとても美味しかったです。
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