第五章
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「それでいきなさい、あんたは」
「はい、それじゃあ」
「それでいいわね、じゃあ後はね」
「俺次第ですね」
「そうよ、ちなみに私がアドバイスしてしくじった子いないから」
巫女はこのことは笑って話した。
「安心してね」
「そうしてですか」
「行きなさい、いいわね」
「わかりました」
その言葉に頷いてだ、そしてだった。
喜三生はまず自分の鞄に黒猫の小さなぬいぐるみのアクセサリーを付けた、するとだった。
彩香はそれを見た、それだけでなく。
喜三生は友人達と某チェーン店のドーナツの話を彩香の前でさりげなくしたりもした、ハンカチは白くして髪の毛は髪型はそのままでも黒に戻した。
制服の着こなしも真面目にした、そして。
三島由紀夫の本を読む様になった、するとここでだった。
彩香は彼の席のところに来てそっと言ってきた。
「諸星君三島由紀夫に興味あるの?」
「最近読んでるけれど」
巫女のアドバイスは隠して話した。
「文章奇麗だし読みやすいね」
「私その人の本好きで」
「そうなんだ」
「お話したいけれど」
「それじゃあ」
ここからだった。
喜三生は彩香と話す様になりそこから親密さを増していき。
自然と交際まで至った、このことには誰もが驚いたが。
巫女は彼に神社で言った、この時も日本酒を飲んでいるが肴は今回は三色団子だった。
「ほら、言ったでしょ」
「あの人については」
「そうよ、アタックよりもね」
「好きなものを見せるんですね」
「自分のね」
そうすることだというのだ。
「そうすればよ」
「自然とでしたけれど」
「そうよ、告白するだけがね」
「恋愛のはじまりじゃないんですね」
「自分の好きなものを全部持っていたり興味がある人だと」
「人はですか」
「その人にね」
まさにというのだ。
「興味を持ってね」
「好感情もですか」
「出るのよ、例えば同じ阪神ファンだと親近感持つでしょ」
「ですね、彩香さん横浜ファンで」
「あんたは西武だったわね」
「接点ないですが横浜の話には」
このチームのというのだ。
「乗ります」
「そうよね」
「横浜はリーグ違うので興味なかったですが」
「嫌いじゃなくて」
「話すことに抵抗なかったので」
それでというのだ。
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