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彼女は軍師
第五章

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「いい証拠よ」
「そうかな」
「全くわからない人は何を言われてもわからないでしょ」
「ああ、それはね」 
 龍造寺も頷くことだった。
「どうにもならないね」
「わかる人だからね」
「言ったことにも頷くんだ」
「そうよ、あなたは大丈夫だから」
「それでなんだ」
「これから二人でこのことお話していきましょう」
「それじゃあ」
 龍造寺はともよの言葉に頷く彼女と二人でバリアフリーのことを話してそれがまとまってから本社に提案した、するとこのことが認められてだった。
 全店でバリアフリーが導入された、これは障碍者の人も入りやすくなって会社の評判にもなった。それで二人も功績を認められて。
 昇進した、そしてここでだった。
 龍造寺はともよにこう言った。
「これからもずっと一緒にね」
「プロポーズね」
「俺と一緒にいてくれるかな」
「その言葉待っていたわ」 
 ともよは龍造寺に微笑んで答えた。
「それじゃあね」
「これからもね」
「一緒にね」
「暮らしていこうね」
「これまでは恋人同士でね」
「仕事の同僚だったけれど」
「これからはね」
 その関係はというのだ。
「同僚はそのままでも」
「夫婦になろう」
「恋人同士から」
「そしてそのうえで」
「これからも暮らしていきましょう」
 二人でこう話してだ、ともよは龍造寺から指輪を受け取って二人で婚姻届けも出した。ともよは結婚してから仕事でも家でも龍造寺にこれはということを言って龍造寺は彼女の言葉に頷いた、龍造寺はともよを妻そして同僚としてだけでなく知恵袋としても大事にした。彼にとっては欠かせない人として。
 そしてともよもだ、夫に言うのだった。
「私の考えに頷いてくれるから」
「それでなんだ」
「嬉しいの、だからこれからもね」
「その言葉にだね」
「私なりに考えているから」
 家のことも仕事のこともというのだ。
「聞いてくれたらね」
「嬉しいんだ」
「だからこれからもね」
「うん、こちらこそね」
「それじゃあ」
 ともよは夫に言って微笑んだ、彼女もまた龍造寺を大事に思っていた。夫として同僚としてそして自分の意見を受け入れてくれる人として。


彼女は軍師   完


                2020・10・14
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