第三章
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「君もだ」
「そろそろですか」
「結婚を考えてだ」
「やっていかないと駄目ですか」
「自分のことだけじゃないからな」
課長は真剣な顔で語った、見ればズボンがよく似合うスタイルの淳美と似ていて脚が長い。ただし年齢のせいか腹は出ている。
「恋愛は」
「結婚もですね」
「相手のことも考えてな」
「やっていかないと駄目ですか」
「だからだ」
「結婚もですね」
「あの娘のことも考えてな」
そのうえでというのだ。
「それでよかったら前向きにな」
「考えてですね」
「交際したらどうだろうか」
「そうですね、僕の年齢を考えますと」
筧は課長の言葉に真剣な顔で応えた。
「まだ早いと思っても」
「相手の娘は違うな」
この場合は淳美のことである。
「そうだな」
「はい、実際に」
「だからな」
「先輩、淳美さんのことも考えてですね」
「交際してみたらどうだろうか」
「わかりました」
筧は課長の言葉に頷いた、そうして実際にだった。
結婚のことを考える様になった、そのうえで結婚のことも色々と調べていった。それから淳美が二十五歳の誕生日を迎える月に。
彼女とのデートの時に指輪を出した、その指輪には淳美の誕生月の石があった。淳美はレストランでその指輪を見てだった。
目を瞬かせてそうして言った。
「プロポーズか」
「はい、課長からアドバイスを受けまして」
「叔父さんからか」
「そうなんです」
「叔父さんは兄弟の一番下で私と最も歳が近い親戚だ」
淳美は課長、自分から見て叔父にあたる彼の話もした。
「私にとってはお兄さんみたいな人だ」
「そうですよね」
「叔父さんからのアドバイスか」
「それを受けまして。先輩のことも考えて」
「そしてか」
「今日は」
淳美と指輪を見ながら話した。
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