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ヘタリア学園
第七百三十話  ナンパしても実は

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第七百三十話  ナンパしても実は
 ラテンブルーことイタリア兄、当然ながら戦力としては全く頼りになりません。この辺りは本当に兄弟で同じです。兄弟揃って弱いのはもう誰もが知っていることです。
「まあ喧嘩や俺に任せるんや」
 キューバがいつもの気さくな笑みで言います。
「そういうことは得意やからな」
「じゃあ俺は何をすればいいんだ?」
「情報収集でもしてくれや」 
 こう彼に言うのでした。
「女の子から情報聞き出してな」
「わかった。じゃあそうさせてもらう」
 こうして得意のガールハントから情報収集にかかります。ところがその情報が思ったより手に入らないのでした。
「何でや?情報集まってへんぞ」
「子絵をかけたのがリヒテンシュタインだった」
 何と彼女だったのです。あの。
「声をかけた途端にあいつの兄貴が出て来て追っ払われた」
「だから御前何であいつに声かけるんや」
「女の子になら誰でも声をかけるのが基本だ」
「あからさまにあれやろが」
 流石のスペインチーフも窘めずにはいられません。
「もうちょっと情報持ってそうな娘に声かけろや」
「じゃあハンガリーか?」
「そいつもスウジクチームやろが。相手は考えんかい」
 実はそういうことは考えていないイタリア兄でした。どうにもこうにも情報収集においても使いどころが難しい人のようです。困ったことに。


第七百三十話   完


                                        2009・5・9

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