”Last Engage”
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転がる。
「クソ……どうすんだよ……?」
「分かんないよ」
ハルトは歯を食いしばった。
四人のエンジェルは並び、歪んだ笑みでハルトとビーストを見下ろしている。
「あんな分身を作れるなんて、便利すぎんだろ……クソ、オレもオレが四人いりゃなんとかなるかもなのに……」
「……俺が四人いれば……? そうか……!」
ハルトは起き上がり、顎を拭う。
「おい、何する気だハルト!?」
「分からないけど……これに賭ける!」
ハルトはそのまま、指輪を付けた。
だが、それを見たエンジェルたちはせせら笑う。
「無駄だ。貴様が何をしようと、もはや私たちに勝ち目はない。諦めろ!」
だが、ハルトは耳を貸さなかった。左手に持った指輪___ルビー、サファイア、エメラルド、トパーズ___を放り投げる。
「俺は諦めない……! 止めてやる……っ! 今すぐ、この悪夢を!」
諦めそうな闇に射す、四色の希望。それを見上げながら、ハルトは切り札の指輪を使った。
それは。
『コピー プリーズ』
複製の魔法。ハルトを通過する魔法陣が、同じハルトの分身を作り出す。
「ふむ。足りんぞ? それ程度では」
「「ああ。だからもう一回、使えばいい」」
『『コピー プリーズ』』
二人のハルトは、もう一度コピーの指輪を使用。倍々ゲームにより、二人が四人となった。
そして、それぞれのハルトが伸ばした指に、リングが滑り込む。
「「「「さあ、ここから逆襲が始まる」」」」
『『『『ドライバーオン プリーズ』』』』
四人のハルトの腰に、一斉にウィザードライバーが出現する。
コピーの魔法は、複製はすれども同じ動きしかできない。だが、今四人のハルトの指には、それぞれ別のウィザードリングが装着されている。
そして。
『『『『シャバドゥビダッチヘンシーン シャバドゥビダッチヘンシーン』』』』
いつもの待機音声が、四重奏となる。
「「「「変身!」」」」
四人のハルトが同時に指輪を使う。
当然、ウィザードライバーはそれに応える。
『フレイム プリーズ』
『ウォーター プリーズ』
『ハリケーン プリーズ』
『ランド プリーズ』
四色の魔法陣がハルト達を包む。そして、そこには現れたのだ。
四人のウィザードが。
「す、すげえ……っ!」
ビーストも、思わず舌を巻く。
「ふん。そんなものが何になる?」
血まみれのエンジェルが剣をこちらに向けた。
「我々とは違う、急ごしらえの分身に、我らを上回ることなどできるはずがない!」
「排除する」
サイボーグのエンジェルが全身よりミサイルを放つ。
ムーの祭壇を
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