”Last Engage”
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
エンジェルの分身体。その一。
「私は、彗星の……ふん。それ以上は貴様らには覚える必要もあるまい」
青をベースにした槍使いのエンジェル。上半身を青と銀の鎧で覆った彼は、そのまま槍で攻撃してくる。
ウィザードは素早い槍術をソードガンで捌きながら、逆に斬りかかった。
彗星のエンジェルの動きは、風のウィザードのそれよりも遅い。
「勝機はある!」
『チョーイイネ サンダー サイコー』
ウィザードが使用した、雷の魔法。それは、エンジェルの動きを麻痺させ、さらに手痛いであろう一撃を与えた。
「むっ!」
大きく足を引きずるエンジェル。さらにウィザードは、エメラルドからルビーとなり、シューティングストライクで追撃。
しかし、その攻撃は目の前で両断される。現れた血まみれのエンジェルが、その大剣で炎を断ち切ったのだ。
見る者に恐怖を煽る、赤いエンジェル。両耳より長い飾りが伸び、その手には邪悪が刻まれたような黄色の剣が握られていた。
「もう一人か……っ!」
「無駄だ。貴様には、もう何もできん」
さらに、血まみれのエンジェルはその大剣で攻め込んでくる。さらに、槍使いのエンジェルもまた攻勢に入った。
結果、二人のエンジェルに対して、ウィザードは防戦一方になる。
「だったら……」
『コネクト プリーズ』
大人数を相手にする時の基本は、相手に仲間同士でぶつからせること。
コネクトで空間を湾曲させる。槍使いのエンジェルの刃に貫かせた魔法陣の先は、血まみれのエンジェルの背後。
だが、血まみれのエンジェルは、あたかもそれが見えていたかのように、屈んだ。
「なっ!?」
「見えないとでも思ったか?」
屈んだ血まみれのエンジェルは、そのままウィザードへ斬りつける。赤い閃光は、そのままウィザードの防御を貫通し、その体を大きく吹き飛ばす。
「ぐあっ……」
ウィザードの変身が解かれ、ハルトは転がる。
「トドメだ!」
槍使いのエンジェルが、生身のハルトを串刺しにしようとする。
「やべぇ!」
『カメレオン ゴー』
茶色のエンジェル、機械のエンジェルと戦っていたビーストが、敵を切り離し、即座に指輪を使う。カメレオンの肩より伸びた舌が、ハルトの首を刈ろうとしたエンジェルの鉤爪を絡みとり、引き寄せた。
「ハルト! 逃げろ! ぐおっ!」
だが、ハルトが戦線を離れたということは、四人のエンジェル全員の刃先がビーストに向けられるということ。槍と剣と鉤爪と弾丸が、次々にビーストに浴びせられていく。
「コウスケ!」
ハルトはソードガンで背を向けるエンジェルへ発砲する。だが、すでに傷ついたハルトの魔力の弾丸など、エンジェルの片手間で弾かれて
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ