暁 〜小説投稿サイト〜
崩壊した世界で刑部姫とこの先生きのこるにはどうしたらいいですか?
ほんへ
最終章『ふたりで…』
女神創造領域 『崩壊世界』其ノ伍
[5/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ァント

「蘭陵王、変なやつは気にすんな。俺が全部何とかするから、よッ!」
「燕青!」

かつて探偵に救われた、あの燕青であった。

「ありがとうございます。」
「いいってことよ。ともかく住民の安全が1番だ。後は逃げ遅れがいないか探さねぇと…!」

蘭陵王、そして燕青が率いる自警団は住民の逃げ遅れがいないか巡回している。
戦える住民達もまた、使役獣がいれば可能な限り倒し、また旧神柱は無理して戦わず、サーヴァントの助けを呼ぶ。

「キルケーさん!大変です!」
「ふふ…皆まで言わなくたって分かっているよ。この一大事に大魔女の手が借りたいってことだろう?分かるよ、分かるとも。待たせたねピグレット達!!」

このように。

「醜い顔だ。せめて私が愛らしい姿にでも変えてあげようか!」

やって来た使役獣。
しかしキルケーはそれに対して攻撃を加えるのではなく、

『おぎゃ、』
『わきゃきゃきゃきゃ!!!』
「さぁ、たぁんとお食べ。遠慮しなくていいんだよ?」

固有結界の中、用意されたのは食事。
その豪華な献立に使役獣は笑顔をうかべ、喜んで頭からご馳走に突っ込み、かぶりつく。

『ほう、分かってるじゃねぇかマンコ。王である俺様に食事を用意するなんて大した心がけだ。貧相な体付きだが食後の運動に使ってやるよ。』

同じく招かれた旧神柱もまた、降り注ぐ食事達に豪快にかぶりついた。
それが、人としての最後の食事とも知らずに。
そして最初は用心深く、戸惑っていた使役獣もまた、次から次へと暴飲暴食へと身を委ね、

『み!?』
『んぎゅう!!んぎゅうううううう!!!!』
「気付いたかい?でももう遅いよ。さぁ、暴れ飲み、貪食せよ」

ようやく、自分の身体が変わっていってることに気がついた。

『なんだこれ…!俺様の身体が…!これじゃまるで…!!』

縮みゆく身体、
蹄のある短い前足、
そして次第に人語を話せなくなる己の口。
旧神柱、そして使役獣達にかつての姿はなく

「『禁断なる狂宴(メタボピグレッツ)』!!」

完全に豚へと姿を変えてしまっていた。




「流石は大魔女だ…えげつない事をするものだネ。」
「私、あの豚さんからとれたお肉は使いたくはないわ。あとで纏めて殺処分しましょ?」

ホテルの屋上からサーヴァント達の活躍を見下ろしているのはBAR『蜘蛛の糸』店主のモリアーティとそのマスターであった。
街の各所に存在する旧神柱。
それを見てモリアーティはため息をつく。

「実に哀れだよ。あそこまで醜く姿を変えてでも生きたいと願う。悪としてのプライドはないようだ。」

担いでいるのは銃器としての機能をいくつも備えた棺桶。
今日それで葬るのは、ソロモンを侮
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ