出会いと再会は一方通行
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も倒れ込んだ。
その直後、鯉口を切る音と共に白刃が弧を描く。
男の水面蹴りから繋げた、切り上げの軌道で居合い抜きが繰り出され、倒れこむドスジャギィの首を一刀の元で断ち切った。
ドスジャギイの体が地面に倒れ込むのと、首が地面へと転がるのは同時だった。
刀身に付着した鮮血を払い落とし、刀を鞘へ納める。首から上だけになったドスジャギィが苦しげに声を上げていたが、すぐに沈黙する。
それを見届けた男が少女へと近付いて行った。
強い。少女はそう思った。何の飾りもいらない。この男は強い。自分とは比べるまでも無いくらいに。
「あんたが小冬か?」
「!?」
呆然としていた少女が弾かれたように、男と視線を合わせる。
「……あんたが小冬か?」
男の再度の問いに少女はただ、頷く事しか出来なかった。
「姉二人が心配していた。あんたの行動は誉められたものじゃない。反省しろ」
「……分かってる……けど、言われるまでもない」
「そうか。取り敢えず応急手当を……いや、後にした方が良いな」
「え?」
男が後方を振り返ると、少女――――――――小冬もその方向を見る。後方100メートル程の獣道。そこには、青い毛皮と両前足にびっしりと並んだ大きな棘が印象的の牙獣――アオアシラがこちらへと歩いてきていた。
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