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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第82話:塔の下に舞う血飛沫
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滞っていた血流を解しつつ響の元へと向かって行く。
対して翼は、先程から響達の方を見て動かないソーサラーを警戒していた。
自身にアームドギアの刀を向けてくる翼を、ソーサラーは無言で見つめ返す。翼も無言でソーサラーを睨み付けていると、彼は徐に翼に背を向けてその場を立ち去っていく。
彼を行かせるべきかどうすべきか迷う翼だったが、結局は響を優先してソーサラーを見逃す事にした。どの道自分1人では彼をどうにかするのは難しいし、それに何よりソーサラーから感じる雰囲気が何故か攻撃を躊躇させたからだ。
何と言うか、強い迷いを抱えている様な――そんな雰囲気を彼から感じた。
翼が見送る前で、ソーサラーは魔法で姿を消した。ソーサラーの姿が無くなった事に、翼は刀を下ろして小さく息を吐くと彼女も響の身を案じて彼女の元へと向かうのであった。
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