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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第82話:塔の下に舞う血飛沫
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を上げているらしい。腹を空かせた獣が凶暴性を増すようなものだ。
この事態に、颯人は早速ウィズからもらった新たな指輪を試してみようと左手の指輪を取り換えた。
「どれ、試してみますか」
〈ランド、ドラゴン。ダン・デン・ドン・ズ・ド・ゴーン! ダン・デン・ド・ゴーン!〉
颯人が使用したのは、ランドスタイルの強化形態。フレイムドラゴンと同様、颯人の中の魔力をさらに引き出した姿だ。
さらに颯人は、その力をさらに引き出す指輪を使用した。
〈チョーイイネ! スペシャル! サイコー!〉
フレイムドラゴンでは胸にドラゴンの頭を付け、強烈な火炎放射で相手を焼き尽くす魔法。しかしこの魔法の真骨頂は自身の中の魔力の源であるファントムの力を使役する事にある。
故に発揮される効果は、能力によって異なった。
このランドドラゴンの場合、それは両手に爪のついた手甲『ドラゴンリッパー』を装着する事にあった。颯人はその爪でネフィリムに斬りかかる。
「そうれいっ!」
ランドスタイルはただでさえパワーに優れた姿。それが魔力を全力で使えるとなれば、それはネフィリムと対等に戦えるだけのパワーとなる。
ドラゴンリッパーによる斬撃が、ネフィリムを叩き伏せ吹き飛ばす。その結果に彼は満足そうに頷いた。
「これならいけそうだ。響ちゃん! こいつは俺に任せて、ウェル博士の方を頼む!」
「はい!」
颯人の言葉に響は頷いてウェル博士に向かって行く。これにはウェル博士も顔に焦りを浮かべ、慌ててノイズを召喚して牽制した。
「く、来るなぁッ!?」
ノイズを何体か召喚するが、その程度で止められるほど今の響は弱くない。ノイズの群れを突破し、ウェル博士を捕縛しようと左手を伸ばした。
「ひぃっ!?」
自身の絶体絶命な状況に、ウェル博士は思わず首を竦め目を瞑る。
その時――――
〈コネクト、ナーウ〉
響とウェル博士の間に突如として魔法陣が現れる。響の左腕はその中に呑み込まれた。
「えっ?」
突然の事態に呆ける響。だがその直後、響は自身の左腕に走る激痛に顔を顰めた。
「うっ?!」
何が起こったのか? それを知るのは彼女の背後でネフィリムと戦っていた颯人だった。
出し抜けに目前に現れた魔法陣に、ジェネシスの魔法使いの攻撃を警戒し動きを止めた颯人。だが魔法陣から出てきたのは攻撃魔法では無く、響の腕だった。
それだけならまだ良かったが、問題なのは腕が出た方向。響の腕はあろう事かネフィリムの方に向けて突き出されたのだ。
まずいと思った時にはもう遅かった。ネフィリムは目の前に出された餌に躊躇なく喰らい付き、響の左腕を容赦なく食い千切った。
左腕を食い千
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