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夢幻水滸伝
第百九十九話 アミンの決断その九

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「その時もな。戦死したモンは蘇らせて」
「そうしてですか」
「そのつもりやったで」
「敵に対して条件がよ過ぎるのでは」
「別にええやろ、昨日の敵は今日の友や」
「その考えやからですか」
「そや」
 アミンに今度は一言で答えた。
「そういうことや」
「そうなんですね」
「それで返答は」
「このまま戦っても勝てません」 
 マレーシアそして自分はとだ、アミンは答えた。
「到底」
「それがわかってるからか」
「はい、正直どうしようかと思っていました」
「そこで使者が来てやな」
「その条件を聞いて」
 それでというのだ。
「是非と思いました」
「そやったか」
「民の中にも動揺が拡がっていましたし」
「兵の間でもやな」
「勝てないと、噂もありましたし」
「それでやな」
「はい、その条件でしたら」
 それならとだ、アミンは麺を食べながらリーに答えた。
「是非もなしです」
「そうか、ほな今から私達は仲間や」
「宜しくお願いします、ただ」
 アミンはリーの目を見て言った。
「ここまでの流れは全て貴方の戦略ですね」
「流石やな、気付いたか」
「国家連合も戦の流れも」
「そして今の会談もな」
「全てですね。流石四智星のお一人です」
 神星の中で最も知力の高い者のうちの一人だというのだ。尚この星の者達は政治力も極めて高く特殊技能もそちら関係が多い。
「お見事です。僕より何枚も上です」
「先の先を読むものやろ」
「相手のですね」
「それでやった」
「そうですか」
「ただな、出した条件に嘘はない」 
 リーはこのことは絶対だと答えた。
「そやからな」
「安心してですね」
「こっちに来てくれ」
「そうですか」
「もう返答は聞いたけどな」 
 入るというそれをというのだ。
「それでは」
「ああ、今からな」 
 こう話してだった。
 アミンは国家連合に入った、ここで乾杯となってそうして後は飲むこともした。アミンもリーもかなり飲んだ。
 そしてだ、その中でアミンはリーに問うた。
「それでこれからのことは」
「もう頭の中にあるで」
「やはりそうですか」
「次はインドネシアや」
「えっ、あの国ですか」
 アミンは杯を動かす手を止めて思わず声をあげた。
「あの国とことを構えますか」
「東南アジア最大の国を取り込めば東南アジアだけやなくて南洋の覇権を一気に掴める」 
 それが出来るというのだ。
「そして東南アジア統一までオセアニアの介入を防げるしな」
「オセアニアと接しているあの国を掌握すれば」
「それでや」
 だからだというのだ。
「あの国をや」
「次はですか」
「手に入れる」
 そうするというのだ。
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