第七話 入学式の後でその三
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「駅に入れてね」
「電車に乗れたでしょ」
「嘘みたいにね」
「それが定期よ、それで通学よ」
「通学なの」
「これから毎日していくことよ」
愛は咲に笑って話した、満員電車の人ゴミの中で笑って話している。
「咲ちゃんもね」
「これも毎日なのね」
「そのうち慣れるわよ」
「そうなの」
「自然とね。何でもなくなるわ」
「毎日しているうちに」
「そうよ、中学までは歩いて行ってたけれど」
それがというのだ。
「そうなるのよ」
「そうなのね」
「だからはじめての時はこうなのかって思うけれど」
「自然と慣れて」
「それでね」
「普通に通学するのね、毎日」
「すぐ慣れるわ、それで咲ちゃん次の駅よね」
「ええ、次でね」
まさにとだ、咲は答えた。
「高校よ」
「その最寄り駅でしょ」
「そうよ」
「じゃあ降りる用意して」
こう咲に言った。
「今からね」
「うん、それで」
「そう、そしてね」
そのうえでというのだ。
「高校行って来てね」
「うん、それじゃあ」
咲も頷いてだ、そうしてだった。
その駅で降りた、そこで咲は電車の中にいる愛の方を振り返ってそうして笑顔で手を振って挨拶をした。
「じゃあお姉ちゃん行って来るわ」
「うん、私も行って来るわ」
「頑張って来るわね」
「頑張ってそしてね」
そのうえでと言うのだった。
「楽しくね」
「高校生活過ごしていくのね」
「そうしてね」
是非にというのだ。
「いいわね」
「それじゃあね」
こう話してだった、咲は高校に行った、高校に行くと。
咲は自分のクラスに入った、そこはというと。
「宜しく」
「宜しくね」
「こっちこそね」
「こっちこそ宜しく」
「こっちこそね」
お互いに紹介をしていた、そしてだった。
咲にもだ、クラスメイト達が声をかけてきた。
「ねえ、名前何ていうの?」
「何処の中学?」
「お家何処?」
「うん、私はね」
咲は素直に自分のことを名乗った、そしてこう言った。
「これから宜しくね」
「こっちこそね」
「これから一年宜しくね」
「入学式の後自己紹介あるけれど」
「その後でまたお互いお話しようね」
「その時にもね」
「ええ、その時もね」
咲もこう返してだった。
入学式の後でクラスメイト達はそれぞれ自己紹介をした、それからはそれぞれ和気藹々と話をしてそうしてだった。
咲はクラスメイト達と楽しく話しながら下校した、そして電車の中でだった。
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