第四幕その六
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「私達も心配でしたし」
「今回はね」
「皆さんが来られてよかったです」
「そうなんだね」
「はい、有り難うございます」
ふわりはカルロスにきらきらとした目で言いました、黒くてそれでいて宝石みたいに輝いている目です。
「本当に」
「僕は何もしていないよ」
「言われたのはドロシー王女とアン王女ですか」
「だからね」
お礼はというのです。
「いいよ」
「いえ、今です」
「今?」
「働いて下さっているので」
それでというのです。
「そのことについてです」
「お礼をなんだ」
「言わせて頂きます」
そうだというのです。
「本当に」
「ああ、働くことがなんだ」
「このことがです」
本当にというのです。
「私達はです」
「嬉しいんだ」
「そうなんですよ」
こうカルロスに言うのでした。
「ですから」
「そうなんだ、しかしね」
「しかし?」
「こうして身体を動かすと」
そうすればというのです。
「やっぱり気持ちいいね」
「収穫のお仕事で、ですか」
「うん、移動に自転車を使って」
それに加えてというのです。
「そしてね」
「収穫のお仕事でもお身体を動かして」
「それでね」
ふわりににこりと笑ってお話しました。
「凄く気持ちいいね」
「カルロスさんはお身体を動かすことがお好きですか」
「大好きだよ」
「そうなんですね」
「身体を動かして汗を流すことがね」
まさにこのことがというのです。
「大好きなんだ、スポーツも好きで」
「それでこうした運動もですか」
「好きでね」
それでというのです。
「今もなんだ」
「楽しまれているんですね」
「そうなんだ」
「それは何よりですね、私もお散歩大好きですし」
ふわりはその小さな尻尾を上に向けてピコピコと振って動かしながらそのえうでカルロスに答えました。
「遊んだりすることもです」
「好きだよね」
「犬は皆そうですよね」
「そうだね、ワンちゃんはね」
「はい、それにです」
「それに?」
「犬は誰かの役に立てることもです」
身体を動かすことに加えてというのです。
「大好きなんですよ」
「そうなんだね」
「ですからご主人と奥さんのお役に立てて」
「それもいつもだね」
「私達凄く嬉しいんですよ」
「あっ、ここにいたんだ」
ここでサフランも来ました。
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