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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦
【著名な戦闘】ヴァンフリート4=2防衛戦(5)~ヘルマン・フォン・リューネブルクの登場
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ヴァンフリート4=2からさほど(宇宙艦乗りの感覚では)遠くないデブリ帯にそれは潜んでいた。
擬装を施された特務通報艦であるが、その塗装は微妙に自由惑星同盟軍のそれと異なっている。
‥‥‥銀河連邦崩壊後からパランティアの暗部を守るパランティア国家安全保障会議直属の“伝統ある”HUORN(秘密調査本局、航路警備・国境侵犯部門)である。
普段は交戦星域を跋扈する“フェザーン・キャラバン”や“サイオキシン・シンジゲート”、“帝国政府財務省辺境経済調査局”と(時には武力も伴う)暗闘を繰り広げているが有事の際にはパランティア防衛の為に同盟軍と連携して情報収集に当たっている。
「戻りました統括、状況を説明させていただきます」
丸2日ですよ、と勧められた休憩用座席に腰掛ける。
「お疲れ様です」
ヴァンフリートとタケミナカタは仕方ないですよ、と統括と呼ばれた男は肩をすくめた。一見するとただの勤め人に見えるがむろん、そうではない。HUORNの情報収集艦10隻を率い、ヴァンフリート4=2の監視網を担うちょっとした立場の人間だ。
同盟軍に名乗る符牒はファンゴルン‥‥‥無論偽名である。
「まず同盟軍はヴァンフリート民主共和国”本土”――即ちヴァンフリート小惑星要塞群に3個艦隊、31,000隻の内、主力部隊を展開。
この他にヴァンフリート宇宙軍が“掘削艦”を中心とした1000隻程が小惑星帯に展開しております」
「また、現在帝国軍は偵察結果を統合分析する限りおよそ32,000隻、主力部隊は威力偵察隊を用い此主戦戦への誘因に成功しております」
「同盟軍の構想は?」
連絡官が端末を操作し、立体航路図にデータが表示された。
「伝統的な内線作戦を企図しております…理由としては第一に補給拠点として“ヴァンフリート本土”――要塞群を利用できること。
第二としてそれ故に敵戦力を誘引する目標が集中することです。
敵の意図が兵站拠点であれば4=2から目を逸らすブラフにもなります」
なるほど手堅いですねぇ、とファンゴルンは野菜ジュースパックを取り出し、連絡官にも渡す。
「他プランはありますか?」
はい、と連絡官が端末をいじると新たなデータが反映された。
「補足プランとして独立部隊による敵補給部隊への襲撃、及び敵兵力の牽制案が採用されており、ビュコック提督の第5艦隊主力がこの任務に当たっております、現状では我々の窓口はビュコック提督となるでしょう。まぁ当たりを引いたということでーー」
ふむん、とファンゴルンは顎をさする。それとほぼ同時に
「敵艦‥‥‥いえ!敵艦隊を確認」
観測手が悲鳴をあげる。
「数は?」
「光学映像のみですが今分析に欠けております。
い‥‥‥一万二千隻!?」
「あたりを引
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