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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第6話:荒ぶるアクリョウ
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ーをすり抜けて、2人から距離を離していく。
ディスパイダーはウワバミを襲うために追いかけ、八本ある足のうちの前足二本を振り下ろそうとする……。
その時、何処からか飛んできたミサイルが前足を直撃し、木っ端みじんに粉砕した。
2人が飛んできた方向へ見ると、自分達よりも身の駆けが倍がある大きな二足型ロボットと、それに跨る機械的な仮面ライダーの姿。
黄色いエネルギーラインと、『χ』が刻まれた紫色の一つ目の仮面が特徴的なそれは、ウワバミが近寄るのを見ると、彼に声をかけてくる。
「ウワバミ、退散を提案する。鬼頭尚樹のせいで周囲の野生ミラーモンスターがこの場に呼び出された」
「うわぉ、ソイツは厄介だな」
「モンスター出現に伴い、【例の要注意団体】が出てくる可能性大。退散を再び推奨」
「ならば逃げるとしますか。おっとその前にアイツやっちゃって」
「命令受諾、サイドバッシャー再装填開始」
二足型ロボット"サイドバッシャー"を駆る仮面ライダー……『カイザ』はハンドルを巧みに操作し、ダメージを受けて身動きが取れないディスパイダーへ狙いを定める。
「サイドバッシャー、
全砲身準備完了
(
フルバレルオールスタンバイ
)
――Fire」
サイドバッシャーの両腕にあるミサイルポッドとバルカンの銃口を向け、その引き金を引いた。放たれた銃火器の嵐がディスパイダーに襲い掛かり、その体を硝煙と光子バルカン砲弾で吹き飛ばしていく。
やがて半身を崩れたディスパイダーは大爆発を起こし、エネルギー体となって消えていく。
それを見届けたウワバミは、ロボットの姿からサイドカーの姿へ変形したサイドバッシャーの側部席に座ると、黒鋼とファイの2人へへらへらと手を振り、そのまま発進して消えていく。
「アデュー、ディケイドのお仲間さん達。先に言ったあの子は危ない目に遭ってるから急いだほうがいいよ?」
「先に行った奴……まさか!?」
「小狼君の事か!!」
黒鋼とファイは先に行った小狼が危険な事態に遭ってる事に思い至り、現場へ目を向ける。
―――そこには、幽汽に追い詰められている小狼の姿があった。
―――――
場面は戻り、ディケイドとクウガによるミラーモンスターの戦い。
突如現れたクモ型モンスターを何とか対処している二人。だが、彼らが気にしているのはモンスターの方ではない……。
見れば幽汽に追い詰められている小狼が斬られていた。
『「おりゃああ!!」』
「ぐあっ!?」
なんとか一撃を避ける小狼だが、纏っていた服が切り裂かれ、素肌に一筋の赤い筋が血となって流れていく。
生身の人間を追い詰めるライダーの光景を目撃して、駆け付けようとする。
「小狼!!ぐっこの!!」
「どきやがれ!!」
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