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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第4話:新たなニチジョウ
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に飛び乗り、手と手を合わせる仕草を行う。
他の一同もモコナに倣って手を合わせ、頂きますの言葉を言った。
「みんな手と手を合わせてー、いただきます」
「「「いただきます」」」
食事をとり始める一同。
ファイが旅の中で磨いてきた料理が夏海やユウスケがその味に舌を唸らせる。
「わぁ、美味しい!こんなに美味しいなんて凄い!」
「ホントだよ!いやぁ食が進むよ、ファイの料理美味い!!」
「ハハハ、泊まってくれてありがとう。ごはん美味しいね」
「いえいえ、それほどでもないですよー」
栄次郎の褒め言葉に対してファイは自身の事を謙遜する。
卓を囲む同じ席では、士が小狼に対して羽根の事で会話をしていた。
「小狼、お前、羽根の手掛かりについて手掛かりはあるのか」
「ええ、まだこの世界にやってきてまだ間もないですが。モコナによるとこの世界に羽根の力を感じる、と」
「ほう、そりゃまた便利なことだな。あの白い毛玉は」
士はすぐ隣にてハムを取り合ってる黒鋼とモコナの両者の姿を見ながら、小狼に対してそう呟いた。
……小狼によれば、昨夜の就寝前、モコナに頼って【この世界】にサクラの記憶の羽根があるか波動を辿ってみたという。
そしたら、モコナは小狼にこう告げたという。
―――めきょっ!羽根の力を感じるの!!でも、なんだか妙なの……。
―――妙、とは?
―――あちこちから不思議な力が出てきて、羽根が何処にあるか分かりにくくなってるの……。
小狼はモコナの言葉にふと脳裏によぎるのは、この世界に辿り着いた時に遭遇した怪人達。
もしかしたら、怪人達のような存在が羽根の場所を阻害しているのではないか?
そう考えに至った小狼は士に相談してみる。それに対して士は食事を口にしながらこう答えた。
「ありえなくもないな。お前達の見たファンガイアやオルフェノク、イマジンにワームの他にも怪人達はいくらでもいる。そいつらのせいで何処にあるか分からなくしているってのも可能性としては十分にある」
「それに、あの怪人達を連れていた黒い服の人達の事が気になります。もし、また襲い掛かってきたら」
「その時は俺とユウスケで相手にしてやる。お前達は羽根探しをメインにやっていな」
「はい、ありがとうございます」
士は小狼にそう受け返され、再び食事に戻るだろう。
この世界にやってきて初めての探索、羽根探しのために気合を入れていかなければ。
「白饅頭てっめぇ自分の飯食え!俺の分取るな!!」
「モコナの分もう食べちゃったモーン!!」
「だからって俺の分ばっか取るんじゃねえよ!!」
……黒鋼とモコナの食事の奪い合いが苛烈していくのも気にせずに。
―――――
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