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八条学園騒動記
第六百十四話 嫌な客はその十四

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「おかしくないのに」
「だからそれは無理でしょ」 
 ジュディは冷静に突っ込みを入れた。
「ロシアの場合は」
「寒いからよね」
「そうそう移住する人もね」
「いないのね」
「しかも僻地も多いでしょ」
「大自然そのままの場所がね」
 アンネットも否定しない。
「もう幾らでもね」
「それじゃあよ」
「人も来ないのね」
「大農園築こうにも」
 そうしようと思ってもというのだ。
「寒いからね」
「土地そのまま開拓してとかは」
「しにくいから」
 星の自然を改造する必要があるというのだ。
「だからね」
「移住する人もなのね」
「いないのよ、資源は豊富でも」
 それでもというのだ。
「あまりにも寒いから」
「寒いのは損ね」
 アンネットはこの言葉を心から出した。
「つくづく思うわ」
「けれど寒いのがロシアでしょ」
「それはね」
「だから寒い、人口密度が低いなりにね」
「やっていくことね」
「充分大国だからいいでしょ」
 ロシアはとだ、ジュディは言った。
「もうね」
「目指せ連合一の大国だけれど」
 所有している星系や星の数ではなく人口や国力という意味でのことだ。
「駄目かしら」
「難しいわね」
「そうなのね」
「どうしてもね」
「あっ、また凄いお客さんが入って来たよ」
 菅が店の入り口を見てアンネット達に言った。
「それじゃあね」
「それならな」
「またお仕事だよ」
「そうだな、やるか」 
 フックは菅の言葉に頷いた、そうしてだった。
 実際にまた本格的な仕事に入った、仕事は心地よい忙しさの中にあった。


嫌な客は   完


                   2021・4・2
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