第六十四話 阿波野君と先輩その十七
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「世の中は難しいのよ」
「いい人でも悪いことをするから」
「世の中完璧な人なんていないでしょ」
「それはね」
私もわかります、というかこの世に完璧という存在は存在しないです。そのことはもうわかっているつもりです。
「そうよね」
「だからその先輩もね」
「許されないことをして」
「取り返すのつかないことをしてしまったの」
「そうなのね」
「もう取り返しがつかないけれど、おみちが大嫌いな人を作ってしまったことは」
このことはというのです。
「けれどね」
「それを償えるかしら」
「それは出来るわ」
「そうなのね」
「そう、そのことを反省して」
「進んでいくしかないのね」
「そうよ、やったことは変わらないから」
お母さんも声のトーンを少し落として言いました。
「だからね」
「後悔しても仕方ないのね」
「そう、反省して」
「そのうえでなのね」
「やっていくしかないの」
「厳しいわね」
「厳しくても仕方ないの」
このことはというのです。
「だって何でもやってきたことは変わらないでしょ」
「過去のことはね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「このことはどうしようもないから」
「進んでいって」
「少しでもいい人になるしかないの」
「そういうことなのね」
「先輩はかなり反省してるのよね」
「このことお話する時本当に後悔して反省するのがわかるわ」
いつも俯いてそうして言われているからです。
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