第百九十九話 アミンの決断その四
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「大軍があちこちから来ることを喧伝し」
「そしてですね」
「そして勝てる筈がないとな」
その様にというのだ。
「マレーシアの中に人を送って盛んに言わせるんや」
「その人は」
「戦の時でも商売はやってる」
戦により平時より何かと制限にされるにしてもだ、それ自体は行われていることはこの世界でも同じであるのだ。
「特に我が国の商人達はな」
「そうしていますね」
「それでマレーシアの中でもやからな」
それでというのだ。
「ここはや」
「我が国の商人達に言わせる」
「マレーシア中でな、そうしてや」
「マレーシアの民達そしてアミンさんにですね」
「勝てんと思わせて」
そうしてというのだ。
「戦の前にな」
「降る様にしますね」
「そうするか」
こう言うのだった。
「ここは」
「そうしますか」
「私は干戈を交えるよりもな」
「そうして攻めてですね」
「勝つ方が好きや」
「心理戦ですね」
「実は干戈を交えるのは嫌いや」
このことを言うのだった。
「そやからな」
「ここで、ですね」
「そうする、ただそれでもマレーシアが戦うのなら」
その場合はというと。
「やるしかない」
「それでリーさんも」
「出陣するで、私も戦には自信がある」
リーは前を見据えて言い切った。
「戦略そして采配だけやなくてな」
「リーさん個人も」
「そや、私も神星の一人」
このことはこれまで以上に強い声で言った。
「それだけに尋常やないで」
「神星の方はお一人で十万の軍勢に匹敵するといいますね」
「百万とも言うな」
「そのお強さは尋常ではないですね」
「そや、私の場合は術の力に加えて」
「神具の十絶陣ですね」
「他にも神具はあるが」
合わせて四つ持っている、だが戦に直接役立つ神具はというのだ。その十絶陣こそがまさにそうなのである。
「この十絶陣はや」
「まさに最強の神具ですね」
「その一つや、中に入ったなら誰でも身体が滅びる」
「それぞれの力の前に」
「血や砂に変えられてな」
そのうえでというのだ。
「そうなる」
「そやからですね」
「最強の神具の一つや、これを破るのは容易やないわ」
「それ故に戦場でもですね」
「私に勝てるモンはそうはおらん」
「ではマレーシアとの戦も」
「出陣すれば思う存分戦ってな」
そうしてというのだ。
「勝ったる」
「そうしますね」
「そや、ほなな」
「手を打っていきますね」
「マレーシアを手に入れる為にな」
こう言ってだった、
リーは今度はマレーシアの中に商人達を使って多くの噂を流させた、するとマレーシアの中特に軍の中で動揺が拡がり。
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