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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
マスター様とお兄様の間で揺れる海月の話
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…。」

絶対に吐くもんか。

「…楊貴妃殿、あびい。」

お栄ちゃんが2人の名前を呼ぶ。
そうすると僕の左右には気付けば2人の姿が。

「やれ。これもマイの為だ。」

お栄ちゃんはそれだけ言うと、2人は僕に手を伸ばす。
2人の細くてしなやかな指が、身体を、性感帯を這う。
それだけじゃない

「言った方が身のためなんじゃないかなぁ…そうすれば、ラクになれるとユゥユゥ思うんだけどなぁ…。」
観測()ている、なんて言ったけど細部までは見れていないの、ねぇ、あの子はどうして舞さんを"お兄様"と呼んでるの?全部教えて?ふぅーっ?」

両サイドから耳元で囁かれ、息を吹きかけられる。
耳も立派な性感帯の僕はそれだけでイきそうになるも、なんとかこらえる。

ダメだ、イクな、イクな…!
僕だって強固な意思くらいあるんだ。
そうだ、ゴッホちゃんは…僕が守らなきゃいけない!
だから耐えろ。
耐えて、耐え抜くんだ。


?

「あっが…ああああああああぁぁぁ!!!!!!」

葛城財団本部の最上階。
そこからは何者かの叫び声が響いていた。

「殺せ、って言ったよなぁ?」
「は、はい…わたしは…ゴッホはマスター様に彼を殺せと命令され…ました…!」

悲鳴の主はゴッホ。
彼女は今手錠をされ、その両手をデスクの上に固定されている。
異常なのは、その指のうち三本がおかしな方向に曲がっている事だった。

「なのになんだこの体たらくはよ。」
「も、申し訳ありません…!ただ、少しづつ確実に彼はわたしを信用し、その隙に漬け込んで一気に」
「令呪をもって命ずる。」
「ひっ!!」

憤怒しているのは勿論、葛城財団団長にしてゴッホの本来のマスター、葛城恋だ。
そして彼が令呪を使って何かを実行しようとすると、ゴッホはひどく怯え出す。

「お、お願いします!!もう一度チャンスをください次こそは必ず殺ります殺り遂げてみせますだからもう指を折るのはやめ」
「めんどくせぇや。『残りの指全部折れろ』。」

次の瞬間、
無事だった右の薬指と小指、そして左手の指が一斉にありえない方向へとひん曲がる。
サーヴァントと言えど、計八本の指を同時に折られるのはかなり堪える。

「ぎゃあああああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!!!!!!!」

痛みを声でかき消す。
少しでも和らげるために、ゴッホは叫んだ。
しかし

「うるせぇ、なァ!!!」

葛城恋に、顔面を蹴飛ばされる。
拘束は外れ、そのままゴッホは床に倒れ込むが、奴は追い打ちとばかりに胸ぐらを掴んで持ち上げた。

「ただでさえ使えねぇサーバント使ってやってんだ。俺の期待に応えろよ、フォーリナーのくせして役立たずの穀潰し
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