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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
マスター様とお兄様の間で揺れる海月の話
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、ゴッホちゃんは僕が最初に会った時に作った料理が余程美味しかったらしく、また食べたそうだったので毎回作ってあげることにした。

「じゃあ一緒に挽肉こねよっか。」
「い、いいんですか…!ゴッホにそんな大役…!」

積極的に手伝ってくれるゴッホちゃん。
料理を作っている間も、僕の周りをウロウロしていて落ち着かなさそうで、
でもそれもなんだか妹ってこういう感じなのかなぁって思いながら過ごしてる。

またあるときは

「魔猪ですお兄様!ワイバーンも!!」

小屋に向かって突っ込んでくるモンスターの群れがやってきた。
どうして夢なのにこんなものが来るかはよく知らない。
けど、

「ここはゴッホにお任せ下さい。あまり強くはありませんがサーヴァントの端くれ。お兄様を守る盾にはなれます…。」
「いいよ、大丈夫。」

倒せなくとも守れる盾役になれると言ったゴッホちゃんの肩を叩き、歩き出す僕。

「危ないです!」
「危なくないよ。」

食料調達も兼ねてだ。
全部僕が倒す。

「そこで見ててねゴッホちゃん。」
「…!!」

ペンを走らせ、カリゴランテの剣を出すと僕は駆け出す。
すれ違いざまに魔猪を細切れにし、風を起こしてワイバーンよりも高く舞い上がる。

「…すごい。」

ワイバーンに抵抗すら許さず細切れにしていき、着地すると突っ込んできた魔猪をひらりとかわす。
その光景にゴッホちゃんは見惚れているみたいだった。

実は、お兄様としてちょっといいとこ見せたいなっていうのはあった。
実際、きょうだいっていうのはどういうものかわからないけど、妹や弟にかっこいいとこ見せたいのはやはり上の者として当然なんじゃないだろうか。

「す…すごいですお兄様!!剣が鞭のようにしなって、それからまるで風を自分のもののように操ってましたね…!あれは一体どのように…!」
「うーん…お兄様だからなせる技…みたいな?」
「!!!」

興奮してやまないゴッホちゃん。
まるで踊るような戦い方でした、とかお兄様ならサーヴァントだって楽勝ですよとかまさに名は体をあらわすというものですね!とかとにかくたくさん褒められた。

そしてまたあるときは、

「海です…!ひまわり畑が一瞬にして海に!」

ゴッホちゃんと海に遊びに行ったり。
ここは僕の夢の中。
つまり支配権は僕にあるからこの場所は何にだって変えられる。
今やったみたいに、小屋の前に広がるひまわり畑を砂浜と海に変えることなんてなんてことない。

「ゴッホちゃん、水着は?」
「え!あ、ああいえその…ゴッホはこのままで…お兄様にゴッホの肌を見せるなんて…お目汚しですし…えへへ。」

せっかく海に来たのだし水着に着替えて水遊びでもしたいけど、ゴッホ
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