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クラディールに憑依しました
色々ありました
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今回もその一つだろう。

 彼はこうなる前に、何時でも待ったをかけられた筈だ、そして彼はそれをしなかった。
 今頃はボスの取り巻きを何度も倒して――――のんきにレベルでも上げているじゃないかね?
 彼のレベルは二十八だと聞いている、第九層のボスから見ても、単独突破の可能性も無い訳ではない」

「――――では、血盟騎士団は動かせないと?」
「動かせないとは言って無い、そのボス部屋前のコリドーと持ち主が見付かったら救出部隊を結成しよう。
 今我々は安全マージンを稼いでいる途中だ、今直ぐボスと戦う訳には行かない、救出のみだ」
「解りました、ありがとうございます」

「礼を言われる事ではないよ、二日目にして迷宮区の発見とフロアボスの部屋、凄い快挙じゃないか。
 きっと他のプレイヤー達の希望となるだろう、救出任務、アスナ君が指揮を取ってくれたまえ」
「はい、血盟騎士団副団長アスナ、これより救出任務に着任します」



 とある宿泊施設にて。


「起きろキリ坊」
「うあぁ!? ――――アルゴか!? 気配を消して部屋に入るなよ!? 何で此処が判ったんだ!?」


 ベットの上で飛び上がった彼の名は、キリト、他のプレイヤーからはビーターや黒の剣士と呼ばれるソロプレイヤーで攻略組の一人。
 迷宮区から疲れて帰って来た彼は寝る前に、何かあった時の為にと、寝室のドアをフレンドなら誰でも開けられるように設定していた。


「企業秘密ダ、それより今日迷宮区のボス部屋の前にコリドーを設定したナ、そいつを寄越セ、もちろん言い値ダ」
「お前が言い値!? 明日はアインクラッドが墜落するんじゃないのか!?」
「――――急げ、威力偵察で馬鹿が一人、ボス部屋に閉じ込められた、金はそいつが払う」


 キリトはメニューを開くとアルゴからのメッセージに気付きながら、コリドーを取り出してアルゴに手渡した。

 
「――――金は要らない、変わりに新しいコリドーを設定して俺に返してくれ」
「了解しタ、これから救出作業に向かウ――――キリ坊も一緒に来るカ?」
「あぁ、一緒に行こう」


 キリトはメニューを開き、クローゼットから簡単な補充を済ますと、アルゴと共に部屋を後にした。
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