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クラディールに憑依しました
色々ありました
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っと見ても七十は超えていた、奥には蓋が開けられたままでコルが山盛りになった宝箱まである。


「リ、リズさん――――あれって、宝箱ですよね」
「アレが使えって言ってたお金? 怖くて金額見たく無いんだけど? 今は必要ないし、見なかった事にしましょう」
「…………はい」


 リズが炉に火を入れて、シリカはフレンドリストを見つめ続けた。


「ねぇ、シリカはさ、あいつの事が好きなの?」
「……………………えっと、良く解りません、初めて会った時はぶつかったのに心配してくれて。
 チーズケーキも譲ってくれましたし、目付きの怖い人だと思ったんですけど。

 結構良い人で――――無駄遣いで宿代が無くなっちゃった時も、お金を送ってくれて……。
 けど凄い怖い人で、でもあたしを助けてくれて、牢獄コリドーまで使って、あの何て言うかその。
 あたしの…………あ、えっと――――よく解らないです」


 シリカが顔を真っ赤にして伏せる。


「…………結構好かれてるのね、あいつ」
「え!? あ、悪い人じゃないですよ!?」
「それは解ってるわよ…………ただね、今回の事だってそうだけど――――あいつ危ない奴よ?
 このままあいつが帰ってこなかったら、あたし達がどれだけ傷付くかなんて、これっぽっちも考えてない。
 ――――いや、考える事すらできない奴だわ…………こんなにみんなに心配掛けて、帰って来たらこき使ってやるわ」


「リズさんも心配なんですか?」
「――――別に? 会ってまだ二日だけど、まぁ、あいつ程このデスゲームを楽しんでる奴なんて見た事が無いわ。
 女の子に毒を飲ませて楽しんでるし、倫理コード解除して遊ぶし、最悪で最低な奴よ、正直ムカつく。
 …………でも、あいつに会う事であたしは鍛冶屋として大切な物を見つめ直せたと思う、断じてあいつのおかげじゃないけどね」


 炉にインゴットや素材を入れて加熱を始めた。


「さて、そろそろ始めますか、作業中は集中してて音が聞こえない事があるから、話かけるなら気を付けてね」
「はい!」


………………
…………
……


 第十層血盟騎士団ホーム、団長室にて。


「ボス部屋の発見、そして威力偵察の途中で扉が閉る事故、転移結晶の不足――――とんだ失態だ」
「申し訳ありません」
「いや、クラディールからは、こう言う事も有るだろうと話はしていたんだ、アスナ君が気に病む事ではないよ」
「――――え!?」

「起こせる問題は出来るだけ起こして、それをアスナ君やシリカ君に対処させると言っていたからね。
 マッチポンプ、自分のマッチで放火して自分でポンプを動かして消火する、自作自演とも言う。
 ――――彼はそう言う事が得意だそうだよ、
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