第三幕その一
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第三幕 農園を歩いて
ドロシー達がお家を出る時に将軍が声をかけました。
「皆来て」
「はあい」
すぐに返事が来てでした、沢山のワンちゃん達が集まってきました。見ればシュガー以外にも沢山のワンちゃん達がいます。将軍は集まった彼等を見つつドロシー達にお話しました。
「この子達がね」
「農園の番犬達ね」
「いつもパトロールをしてくれてね」
そうしてというのです。
「しっかりとね」
「農園を守ってくれているのね」
「うちの農園は凄く広いけれど」
それでもというのです。
「そこをね」
「しっかりとなのね」
「パトロールしてくれて」
そしてというのです。
「護ってくれているの、そして家族としてもね」
「癒してくれる存在ね」
「ええ、私もうちの人も生きものが好きで」
それでというのです。
「赤ちゃんも好きだし」
「赤ちゃんにとっては頼りになって優しいお兄さんとお姉さん達ね」
「そうなるわね」
将軍はドロシーににこりとして答えました。
「まさに」
「そうよね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「うちには猫もいるのよ」
犬だけでなくというのです。
「その子は猫の物凄い耳と勘でね」
「農園を監視してくれているのね」
「少し変なことがあったら」
その時はというのです。
「ワンちゃん達と一緒にね」
「知らせてくれるのね」
「ええ、だからその子もね」
とてもというのです。
「頼りにしているわ」
「そうなのね、それでその子は」
「ここにいますよ」
ふとでした、そこで。
濃い赤毛の猫が出て来てこう言ってきました。
「ワインといいます」
「貴方が将軍の猫の家族ね」
「はい、そうです」
まさにというのです。
「この耳と勘で、です」
「農園のレーダー役ね」
「そうなりますね」
「そうなのね」
「私もいますので」
それでというのです。
「この農園は大丈夫です」
「そうよね」
「それで私は大抵お家の屋根の上や縁の下にいます」
「それで耳と勘を働かせてくれているのね」
「左様です」
「そうなのね」
「寝ていましても」
それでもというのです、猫は兎に角よく寝る生きものですが。
「耳と勘は働いていますので」
「問題なしね」
「左様です」
「エリカやガラスの猫も耳と勘がいいからね」
トトは彼等のことを思い出しました。
「それもかなりね」
「もうかなり遠くの音でも聞こえて」
臆病ライオンはトトに応えました。
「そうして勘だってね」
「凄いからね、彼女達も」
「それでこのワイン君もだね」
「凄い勘なんだね」
「そうです、あと僕は雄です」
ワインは自分の性別のお話も言ってきました。
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