第二章
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「俺の近所のセゴビアさんの家の犬だ」
「そうなのか」
「何かと思ったら知ってる犬か」
「そうなんだな」
「ちょっと撮るな」
ここでだ、彼は。
そのオーティスの姿を携帯電話で動画として撮影した、そしてすぐに自身のフェイスブックやツイッターに投稿した。そしてだった。
すぐにだ、仲間達に話した。
「凄く賢い犬で買いものもな」
「するんだな」
「そうしたことも出来るんだな」
「そんな賢い犬なんだな」
「雄のシェパードだけれど不必要に吠えたり唸ったりしないでな」
そうしたこともしないというのだ。
「これはという人には懐くんだ」
「そりゃ凄いな」
「名犬だな」
「買いものまでしてな」
「そうしたこともするんだな」
「ああ、けれどな」
それでもと言うのだった。
「何でここにいるんだ」
「ちょっとわからないな」
「そうだな」
「そこまではな」
「残念だけれどな」
「あれか」
「とりあえずフェイスブックとツイッターには投稿したよ」
その二つにはというのだ。
「オーティスが何してたかな」
「何か咥えてたな」
「あれ何だったんだ」
「袋みたいだったけれどな」
「一体な」
「さてな、とりあえずホームセンターは開いてるし」
この辺りで数少ない今も営業している店だった。
「そこで食いもの買って帰るか」
「ああ、そうだな」
「あそこで食いもの買ってな」
「それで避難所に帰るか」
「あそこが開いていてよかったな」
「援助物資だけに頼るのも悪いしな」
「やっぱり自分のものは自分で買って食わないとな」
こうした話をしつつだった。
一行はそのホームセンターに入った、そして。
ドッケンジは顔見知りの店員にオーティスの話をした、すると店員はそれはという顔になって彼に話した。
「オーティスならさっきうちに来まして」
「それでかよ」
「はい、ドッグフード買いました」
そうだったというのだ。
「それで帰りました」
「いつも通りかよ」
「代金は後で家族が払いますが」
「そこもいつも通りだな」
「ツケで。それでいつも通りです」
こう言うのだった。
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