暁 〜小説投稿サイト〜
クラディールに憑依しました
迷宮区に潜りました
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――――来た道を戻っても元の場所には戻れなかっタ」
「ランダムかよ…………それじゃ、マジもんのボス部屋かコレ?」
「あぁ、間違いないだろウ」

「んじゃ、さっき途切れてた足跡は――――」
「恐らくコリドーだナ、此処のマッピングを終えた後、コリドーの出口を此処に設定しテ、一度準備を整える為に転移したんダ」
「早ければ今日か、もしくは二日以内に攻略開始か……」
「だろうナ、ボスの面を拝見して行くカ」


 追跡スキルで足跡を見る限り、ボス部屋の扉を開くまでは慎重に進んいて、雑魚モンスターと争った形跡が無い。
 だが、ボス部屋を覗いて直ぐに出てきている――――帰りは走ってるから姿を見たのか。


「シリカ、リズ、フロアボスは絶対にボス部屋から出れないから、危なくなったら部屋の外に逃げてくれ」
「わかりました」
「了解」
「行くゾ?」
「あぁ」


 全員が武器を構えて俺とアルゴが一緒に巨大な扉を押し開く。
 ――――すると壁の松明に火が灯り、それが部屋の奥へと連鎖して灯りを宿していく。
 奥の玉座には巨大で丸々としたボスの輪郭が見え始めていた。

 前に数歩進むと突然扉が音を立てて閉った。
 振り返って扉を確認すると――――――――シリカが扉を閉めていた……………………。
 …………育ちが良いんだな…………。

 全員が絶句していると、シリカは何が起きているのか判らず、首を傾げていた。

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