第十三話 希望の親その十
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の彼の心境を。それはどういったものかというと。
「希望落ち着いているんだね」
「そうなってきたよ。クラスに入って特にね」
「じゃああ頑張って。その気持ちのままでね」
「そうするよ。それでね」
「それで?」
「千春ちゃんはどうかな」
千春を見ての言葉だった。彼はそれが言えるだけの余裕があった。
「今はどうかな」
「千春は大丈夫だよ」
曇りのない笑顔での返事だった。
「全然ね。平気だよ」
「そうなんだ」
「だって。希望と一緒に勉強したから」
あの図書館のことだ。千春はそこから言うのだった。
「だからね。大丈夫だよ」
「そうだね。それじゃあね」
「おばちゃん達のお家に行こう」
そこに入ろうというのだ。テストの結果からだ。
「それじゃあその為にね」
「うん、頑張るよ」
こうしてだった。二人はそれぞれの席に着いた。そうしてだった。
希望はテストを受けた。最初の英語のグラマーの答案が自分の前に来た。そしてはじめの合図と共にだ。ペンを手にして運命を切り開きにかかったのだった。
第十三話 完
2012・4・4
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