第三章
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「色々あったよ」
「その外見で」
「うん、けれど人も生きものもね」
「外見じゃないですね」
「そのことがわかったよ」
その経験でというのだ。
「そして人を外見だけで判断する人はね」
「あまりですね」
「好きになれないよ」
「そうですね」
「アグリーだってね」
一緒にいる彼もというのだ。
「決してだよ」
「悪い子でないですね」
「一緒にいたらね。僕は他にも猫や犬が大勢一緒にいるけれどね」
「皆いい子ですね」
「どの子も邪険にされていたり捨てられたりだったけれど」
それでもというのだ。
「別にね」
「悪い子はいないですね」
「全くね、だからね」
「どの子ともですね」
「僕は仲良く出来るよ、それじゃあ」
「今からですね」
「皆にご飯をあげるよ」
編集者に笑顔で答えてだった。
彼は立ち上がりご飯にしようと言うと。
「ニャ〜〜〜」
「ニャンニャン」
「ワン」
「ワンワン」
アグリー以外にも多くの犬や猫合わせて十五匹の彼等が彼のところに来た、見れば。
足が一本なかったり外見がお世辞にもよくなかったり片目や片耳や全身傷だらけの子ばかりだ、だがその彼等に。
ボブはご飯をあげた、すると彼等は喜んで食べだした。その中にアグリーもいるが。
「この子達がいるから楽しく書けるよ」
「先生にとっての家族ですね」
「掛け替えのないね、ではね」
「はい、これからですね」
「書くよ」
笑顔での言葉だった、その笑顔は明るく目はきらきらとしていた。見れば今のアグリーも他の家族もだった。皆が幸せの中にあった。
醜い者同士でも 完
2021・5・20
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