第十三話 希望の親その九
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ですから。教科書を丸暗記ではなくです」
「人間として勉強していくべきなんだね」
「僕はそう考えています」
「僕もだよ。勉強からもね」
そこからもだと。希望は登校しながら真人に答えていく。
「得られるものがあるから」
「遠井君の場合は今は」
「うん、決別だね」
それだというのだ。
「あの両親からね」
「それにしてもよかったですね」
「おばちゃん達が言ってくれたからだね」
「はい、本当によかったですね」
優しい笑みでだ。真人もこのことを喜んでいた。
「あのお家にいても何にもなりませんから」
「お父さんとお母さんだと」
「いい両親なら何の問題もないです」
そうした親も実際にいる。しかしだというのだ。
「ですが。悪い親である場合はです」
「去ることができるのなら、だね」
「去ってもいいです。かえって無理に傍にいることが駄目です」
そうなるよりもだというのだ。
「ですから。遠井君は最後の最後まで諦めないで下さい」
「お父さん、お母さんと別れて」
「大叔母さん達のところに入って下さい」
「おばちゃん達がいてくれてよかったよ」
心からだ。希望はこう思っていた。
「あの人達がいてくれるから」
「遠井君はまた新しい道に入られますね」
「暗い道にあえている必要はないんだ」
このこともだ。希望はわかったのである。
「明るい道に出られるのならね」
「その明るい道を歩くべきです」
「暗い道にいても何にもならないんだ」
これまで歩いてきた道はだ。そうした意味でも駄目だというのだ。
「明るい道に出られるのならそこに出てね」
「歩けばいいんです」
「あの道に戻らない為にも」
「そうです。道は一つじゃないですから」
「そしていい道もあれば悪い道もあるから」
「いい道があるのなら」
それならばだった。
「その道を進みましょう」
「そうだね。ましてやね」
「そのいい道にいる人達が笑顔で迎えてくれています」
ここではおばちゃん達だった。希望にとってのこの場合の親達がだ。
「では断る理由もないですね」
「そうだね。じゃあね」
「道に入って下さい」
また言った真人だった。
「そのいい道に」
「そうするよ。じゃあその道に入る為の資格かな」
資格という言葉もだ。彼は出したのだった。
「それがいるかな」
「そうですね。この場合はそうですね」
「僕はテストでね」
自分がこれから受けるだ。それからだというのだ。
「その資格を手に入れるよ」
「自分で自分自身にですね」
「うん、その為に頑張ってきたし」
「だからこそ」
「ここで全力を出していく
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ