暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga24-A真実を越えた先にて待つもの〜Before the final stage〜
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ことが出来る。地面に置いていた“エヴェストルム”の柄を握り直し、神秘カートリッジをロード。穂に刻印されたルーン文字に魔力を流し、デバイスから神器へと変化させたイドフォルムとする。

「おやすみ、リアンシェルト。・・・良い夢を」

「おやすみなさい、お父様。私を生んでくれてありがとうございました」

リアンシェルトの額にキスをし、俺は立ち上がった。“エヴェストルム”の穂先をあの子の胸に突き付けた。あの子は自分の死がすぐ側にあっても呼吸を乱すことなく、「さぁ、どうぞ」と一言。

――集い纏え汝の閃光槍(コード・ポースゼルエル)――

穂に閃光系魔力を付加し、その威力を高める。そして・・・

「っ!!」

「ぅく・・・」

リアンシェルトの胸、“魔力炉(システム)”のある心臓付近を確実に貫いた。“レーヴァテイン”で貫いたときとは違い余裕をもって正確に狙えたことで、“魔力炉(システム)”を破壊できたことを示す証明――あの子の呼吸が止まった。四肢の末端よりあの子の体の崩壊が始まったかと思えば、フィヨルツェンの時と同じようにあの子の体を構築していた魔力が爆ぜた。

「リアンシェルト様もまた〜、フィヨルツェン様と同じようにベルカの地を再生されるのですよ〜」

「なぜだ?」

「アンスールが全滅した後も、レーベンヴェルトの騎士団がエグリゴリに戦いを挑んだんです〜。アンスールの敵討ちという理由ですね〜。神器王たちの敵討ちという理由に、リアンシェルト様たちは感謝していたみたいですね〜」

「だから、レーベンヴェルト――ベルカの地を再生するのが恩返しになると?」

「だと思いますよ〜」

100pを超える大きな胸を揺らしながらミミルは「では〜、これより案内しますね〜」と歩き出した。リアンシェルトの死という、感傷に浸る間も与えてくれない。彼女に何も答えずに、あの子が横たわっていた地面を眺めていると、グイッと両腕の袖が引っ張られた。

「フラメル、ルルス・・・」

「マスターに付いて行ってください、ルシリオン陛下」

「ほらほら早く早く!」

揃って頬を膨らませている2人に引っ張られるまま、今後の“T.C.”の本拠地となる場所へと案内された。

・―・―・終わりだ・―・―・

「そろそろ時間だよ」

椅子に座っている俺の顔を覗き込んでいるアイリに「ああ、そうか」と応じながら、背もたれに預けていた上半身を前へと起こす。

「報告するね。ミッドの各襲撃地からプリム達は帰ってきて、回収した魔力を預けた後に顕現時間の限界によって消滅。・・・で、やっぱりと言うか、ディアーチェ達は帰ってこなかったよ」

「魔力保有物の回収任務完了後の行動に縛りは付けていないからな。全エインヘリヤルに施してある緘口令
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