暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Saga24-A真実を越えた先にて待つもの〜Before the final stage〜
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(いつの――いや本当に実体験したものか!? 知らないぞ、俺は!)
「これであなたの不安は取り除かれたはず。あとは・・・私にトドメを刺すだけです、神器王。さぁ、その槍で、もう一度わたしを貫いてください。今度は貫くだけではなく魔術で確実に体を破壊してください。でないと、異常に進化しすぎた私の自己再生プログラムは機能し続けます」
“レーヴァテイン”によって胸に開けられた穴が修復され、リアンシェルトは仰向けに倒れたまま両腕を大きく広げて、まるで十字架のような姿をとった。
――自分自身を許せないんだよ! 記憶が戻って、自分たちが犯した罪を思い出した時、僕たちは決めたんだ! せめて敵として父さんと戦って、その手で眠りにつこうって!――
――私たちはこれまでもこれからも敵同士なのです。あなたの腕に抱かれ、この優しい温かさも永遠の中の一瞬。離れたらそこから元の関係に戻りましょう。あなたは神器王として、私はエグリゴリとして、あなたの手でこの身に死を齎されるその日まで――
――最初はね、自壊しようとしたんだよ。でも僕たちには、当時のヴァナヘイム王から自壊も自傷も出来ないように、アンスールのみんなを殺すように、特別なプログラムが組み込まれた。だから記憶が戻っても、そのプログラムがある以上は嫌でも父さんと戦わないといけなかった。だからこうして父さんに敵意を持たせるような行動して、僕たちエグリゴリを斃し易いように仕向けてた――
――お父様の手で、罪深い私たちの旅路に終止符を打ってください。それがバンへルドも、グランフェリアも、シュヴァリエルも、レーゼフェアも、そして私も、フィヨルツェンも、ガーデンベルグも、皆が抱くたった1つの・・・一生のお願い、というやつです♪――
(なんて・・・ことだ)
ノイズ交じりだった記憶が徐々にハッキリと見えてきた。レーゼフェアとの闘い、その後のリアンシェルトとの真実の会話の記憶。妄想なんかじゃない。俺が忘れていた、絶対に忘れてはいけない記憶だった。何故、こんなに大切なモノを忘れていたのか。
――彼女らエグリゴリと偶然出会ったのは事実です。ルシリオン様より伺っていた特徴と一致し、私からルシリオン様のお名前を出し、コミュニケーションをとりました。そこで彼女たちの記憶が戻り、ルシリオン様の行方を探していたことを知りました――
(マリア・・・)
――お父様。この真実はいたずらにお父様を苦しめ、悲しませるもの。忘れた方がお父様の為なんです――
俺とアイリの記憶を消した(正確には封印した)のはマリアだが、それを考えて依頼していたのはリアンシェルトだ、責めるわけにはいかない。“エヴェストルム”を握る左手に力を込めるが、すぐに緩めた。マリアの記憶封印が今になって突然解除された理由は判らないが、リア
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