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提督はBarにいる。
艦娘と提督とスイーツと・66
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仕留めるのが面倒だから自然界では襲われないと言い換えた方が正しいだろう。




「そして艦娘だ。これに関しちゃあ身体をデカくするメリットは少ない。寧ろ、デメリットの方が多いだろう」

「な、何でですか!?身体をおっきくすればそれだけ大きな大砲や魚雷を積めるのに……」

 確かに、そこは大柄な艦娘のメリットだろう。身体がデカいとそれだけ出力のデカい艤装が積めるし、主砲や魚雷も強力な物が積めるだろう。だが、それを凌駕するデメリットが発生する。

「単純だ、的がデカくなるだろが」

「…………あっ」

 そう、動物に置き換えての話で出てきたメリット、力が強いというのはあくまで『接近戦で』と枕詞が付くメリットだ。が、あくまで艦娘ってのは人の姿をした軍艦だ。その攻撃のメインは砲雷撃を主とした遠距離攻撃。そこに図体のデカいのが出ていったとしても、的の大きい楽な獲物と化して終わりだ。

「そんなぁ」

「だから巨体は諦めろ。艦娘として、って考えるならデメリットしかねぇ」





「……しかし、何だっていきなり巨大化したいなんて言い出したんだ?」


 俺はそう尋ねるが、まるゆは俯いたまま一向に答えようとしない。

「誰かに何か言われたか」

 ピクリ、と身体が反応した。

「……あの、新入りの人達に言われたんです。『戦えない艦娘なんて居る意味があるのか?』って」

 やれやれ、頭の痛くなる話だ。どうにもウチは武闘派で鳴らしてる鎮守府だからな、そういう脳筋的な考えに凝り固まった連中が居ないとは言わん。が、よりによってまるゆにそれを言うかね。

「あ〜、それに関してはウチの組織の教育不足だ。すまん」

「いえ!司令が頭を下げる様な事じゃ!」

「いいや、まるゆ。お前みたいな役割の奴等が必死に働いてくれているからこそ、戦闘部隊の連中は十全に動けるんだ。それを理解してない奴がいるってのは教育側の責任……引いては俺の責任だ」

 まるゆは潜水艦である前に輸送艇だ。そういう役割の奴等が運んでくる資材や弾薬、燃料を湯水の如く消費して戦っているのだから、その労苦を理解しないなんてのは馬鹿のすることだ。それを理解もせずに『必要なのか?』だと?そんな馬鹿の方が必要なのかと小一時間(ry

「とにかくだ、お前は不必要なんかじゃねぇよまるゆ。むしろ重要な任務を毎日こなしてもらってる、誇りに思え」

「…………はいっ!失礼します司令」

「ん、じゃあな」

 執務室にやって来たときのどんよりとした雰囲気はどこへやら。まるゆは嬉しそうに執務室を出ていった。

「さて、後は……っと」

 俺はテーブルの裏に貼り付けてあった無線機を剥がし、話しかける。

「聞いてたか?」

『バッ
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