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Fate/WizarDragonknight
ムー大陸最後の一人
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腕を交差させたまま、ソロが呪うような声を上げた。

「願いを叶えるために戦うキサマが、なぜ戦いを止める?」
「あいにく、俺は戦いを止めるために仮面ライダーになったんだ。協力しないなら、絶対返さないからな!」
「協力だと? オレが一番嫌いな言葉だ!」

 ソロは蹴りで真司の脇腹を叩き、大きく後退させる。さらに、独特の武術でどんどん真司を追い詰めていく。

「!」

 だが真司は。

「このっ!」

 不意に、ソロへ石の携帯端末を突き付ける。
 思わぬ行動に一瞬固まったソロの襟首を掴み、真司は彼を背負い投げ。

「がっ!」

 背中から、ソロは床に突き落とされた。

「よし! うおっ!」

 だが、安心はできない。まだほむらもこちらに攻撃を加えてくる。拳銃を織り交ぜた戦い方で、拳の延長線上にいることがすでに敗北を意味するものであった。

「やってくれたな……」

 さらに、ソロももう復活した。
 変身アイテムを奪われた二人が、バラバラの動きで真司を襲ってくる。バラバラだからこそ、それぞれの動きが読み辛く、無傷で済んだのは幸運でしかなかったからだろう。
 やがて、ソロの手が真司の腕を掴む。
 そのまま、カプセルの壁へ真司を投げ飛ばす。背中で受け、一瞬真司の体が動かなくなった。
 そのまま、ソロは回転蹴り。

「あぶねっ!」

 真司は転がって避ける。自由になった真司へ、次はほむらが攻め入る。

「返しなさい! 城戸真司!」

 鬼気迫る表情のほむら。銃弾を補充しながら、鋭い足蹴り。真司は両手を交差させてガード。

「返しなさい! 私のジュエルシード、返しなさい!」

 これまでのほむらの印象からは真逆の怒鳴り声。
 だが、真司は臆することなく彼女の腕を掴み、カプセルへ投げ飛ばした。
 ほむらの体はカプセルを破り、亡骸を押し飛ばす。

「城戸真司ぃぃぃ!」

 ほむらの怒声。
 ミイラに抱かれながらも起き上がろうとする彼女を置いて、ソロの攻撃を避けながら転がるように部屋から抜け出した真司は、ほむらの宝石をポケットに収め、変わりにカードデッキを取り出す。
 カードデッキより引き抜く、ドラグレッダーのカード。
 すると、咆哮とともに施設へ赤い影が舞い入る。ドラグレッダーはほむらの前を通過し、真司の体を覆う。

「二人とも、動くな!」

 真司は、両手を上げながら叫んだ。二人の変身アイテムが握られた両手のすぐ近くには、すでにドラグレッダーの口があり、今すぐにでも火を吐けば焼き尽くされるであろうことは明白だった。

「戦いを止めないなら、ドラグレッダーに俺ごと焼かせる!」
「「!」」

 その言葉に、ほむらとソロは大きく目を開く。

「やめなさい!」
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