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もう一つの"木ノ葉崩し"
第十四話―窮地
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可能だ。)

最初こそ翻弄された扉間であったが,徐々に敵の特性を把握しはじめ,対処できるようになっていた。

(とはいえ,今のままではこちらの攻撃が通らないのも事実……まずはヤツの暴走状態を解いて正気に戻すことだ。幸いにも,今のヤツにはスキが多い。チャクラは少々消耗するが……,勝負所か。)

扉間は左右の人差し指と中指を二本ずつ伸ばし,十時に組む。

「多重影分身の術!」

ボボボボンッ!

扉間は九体の影分身を召喚し,それらで互いの体に飛雷神の術式をマーキングしておく。本体含め計十人の扉間たちが,それぞれ移動して金角を包囲するように位置についた。更に,金角を取り囲む位置でそれぞれの扉間が地面にマーキングを施した。

「!?」

「ゆくぞ!」

バッ!

「!」

金角の後方右斜めにいる一人の扉間が突っ込むが,即座に気づいた金角が尾の一本を伸ばして迎撃する。

ビュン!フッ!

すると,突っ込んだ扉間は飛雷神でその場から消える。直後,今度は金角の正面と左の二人の扉間が二方向から仕掛けていく。金角は尾で正面の扉間に向かって攻撃し,正面の扉間が飛雷神で飛んで躱すと続けて左の扉間へも同じ尾で反撃する。
しかしその間に,金角の攻撃を躱して元の位置に戻っていた正面の扉間が同じ位置から再び突っ込んで攻撃に出る。更に同時に,右方向からももう一人の扉間が攻撃を仕掛けに行く。

「!?」

三方向からの接近を受けた金角が二本の尾を同時に振るって対応しようとするも,今度は更に後方左斜めの同じ位置から二人の扉間が同時に突撃する。金角が更に三本目の尾も使って反撃に出ると,また別の方向から扉間が迫る。
扉間たちは金角の攻撃を飛雷神で巧みにかわしながら,元の位置からタイミングを少しずらして,あるいは場所を移して別の方向から,時には他の扉間と複数体で同時に連携をとって,幾度となく金角への突撃を敢行した。
金角が素早く反撃するたびに躱して距離を取らざるを得ない扉間だが,繰り返すうちに金角も翻弄され徐々に近くまで接近できるようになっていく。そして……

(ここだ!)

バッ!

ついに一人の扉間が金角の目前まで到達し,金角に抱えられている銀角へと手を伸ばした。

「飛雷陣・多瞬回し!!!」

「!!」

ビュン!

しかし扉間が銀角に触れるより一瞬早く,金角が扉間に向かって攻撃を繰り出す。扉間はギリギリで銀角に届かない。

(……いや,間に合う!)

フッ!

「!!?」

金角の攻撃が扉間に当たる直前,その扉間に施されたマーキングに向かって別の扉間が飛んで来る。金角の攻撃を食らった扉間の影分身は煙となって消えるも,後から来た別の扉間の手がとうとう銀角に届いた。扉間は飛雷神で銀角を別
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