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アライグマの子供達
第二章
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 雄なのでロキと名付けた彼の世話もはじめた、赤子なので何かと手間がかかったが。
「時間があるからな」
「もう幾らでもね」
 夫婦ですっかり元気になって今はソファーの上でくつろいでいるロキを見つつ話した。
「だからね」
「世話も出来るな」
「飼い方も勉強して」
「そうしてな」
「ニャア」
 ここでだ、ジジがだった。
 ロキのところに来るとロキは起き上がり。
「ミュウ」
「ニャア」
 一緒に遊びはじめた、夫婦はそんな彼等を見て目を細めさせた。
「ジジも子供が出来たみたいでな」
「いつも一緒にいて面倒を見ているし」
「ロキが来てよかったかもな」
「ええ、家族が増えてね」
「後は静かに暮らすだけだと思っていたら」
 それがとだ、夫は笑って話した。
「それがだよ」
「変わったわね」
「これからもロキと一緒にな」
「楽しく暮らしていきましょう」
 二人でこう話した、そんな中でだった。
 二人の家の近くに住んでいて同じ教会に通っているヘンリー=ウィリアムスがある日二人の家を訪問して言ってきた。
「お二人がロキを飼っているだろ」
「ああ、そうだよ」
「それがどうかしたのかしら」
「実はさっきドライブ中に拾ったんだ」
「ミュ〜〜」
 見ればアライグマの子供だった、黒髪でかなり太った彼はそのアライグマを見せつつ老夫婦に話した。
「この子だけれどな、俺アライグマを飼ったことがなくて」
「どう飼えばいいか」
「私達に聞きたいのね」
「どうすればいいかな、どうにもわからなくて」
 首を捻りながら述べた。
「ちょっと教えてくれないか」
「あんた結構以上に忙しいだろ」
 夫の方が彼にこう返した。
「家にもあまりいないだろ」
「そのお陰で稼いでいるけれどな」
 ヘンリーは笑って応えた。
「女房もさ、子供も今は他の州の学校に行ったしな」
「家に誰もいないことが多いな」
「ああ、そうだよ」
「だったらその子はわし等が飼うよ」
 こうヘンリーに申し出た。
「そうさせてもらうよ」
「いいのかい」
「わし等が時間はあるししかもロキがいるからな」
「大体どうすればいいかわかってるわ」
 妻の方も言ってきた。
「もうね」
「だからだ」
「私達に飼わせてくれるかしら」
「そうしてくれるかい?じゃあな」
「ああ、今からその子はわし等の家族だ」
「大事に育てていくわ」
「悪いな、俺も見捨てておけないと思ってな」
 それでとだ、ウィリアムは二人に話した。
「拾ったが」
「飼うのが無理ならな」
「他の方法を探して考えるべきでしょ」
「そしてわし等がいいと言うんだ」
「ここは任せてね」
「ああ、そうさせてもらうな」
「ミャア」
 ここでジジも鳴いた、そして。 
 そのアライグマの
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