第128話
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を凍結された事や”メルカバ”を運用できなくなった事はかなり痛いですが……それでも、教え子達と共に戦えるように取り計らってくれた総長やバルクホルン卿には本当にお世話になりましたね……さてと。いつまでも休んでいられませんね。」
ロジーヌの説明を聞き終えたトマスはベッドから立ち上がった。
「え……ま、まさか今からトワ会長達の後を追うおつもりですか……!?その……大変申し上げにくいのですが、カレイジャスはトワ会長達をオルディスに降ろした後は離陸してオルディス近郊の領空に滞空している状況の為、トワ会長達の後を追う事は不可能なのですが……」
トマスの行動を察したロジーヌは申し訳なさそうな表情でトマスに指摘した。
「ハハ、ロジーヌ君。教会より運用が許可されている私が保有している”匣”の力の一部である”転位”の能力をお忘れですか?」
「それは勿論覚えておりますが……先程も説明しましたように、ライサンダー卿が連合の勢力との戦闘で”聖痕”もそうですが、ライサンダー卿が所有している古代遺物の使用も禁じられているのですが……」
苦笑しながら問いかけたトマスの問いかけにロジーヌは困惑の表情で指摘し返した。
「”匣”の使用が禁じられているのは”連合との戦闘”なのでしょう?今からしようとすることはあくまで”移動”なのですから、教会の命令にも反していませんから心配無用です。」
「あ………」
しかしトマスの説明を聞くとロジーヌは呆けた表情で声を出した。
「フフ、このタイミングで目覚めるとはまさに君達教会が崇めている空の女神による”運命の悪戯”というべきかな?」
するとその時その場に男の声が聞こえた後ブルブランが転位術でその場に現れた!
「”怪盗紳士”……!?一体いつの間にこの船に……!?」
「神出鬼没でかつてはこの船に忍び込んでZ組メンバーの一人と入れ替わった事がある彼にとっては”今更”ですよ。――――――それで、結社とは袂を分けた執行者が私達に何の用ですか?ロジーヌ君の話によると、貴方は今回の”黄昏”の件に関してはオリヴァルト殿下やZ組に力を貸してくれているとの事ですが。」
ブルブランの登場に驚いたロジーヌがブルブランを警戒している中、疲れた表情で呟いたトマスは表情を引き締めてブルブランに問いかけ
「なに。我が好敵手やZ組への”援軍”の為に、わざわざ連合によって滅ぼされた共和国より様々な伝手を使って帝国に入国した者達がこの戦場の近くまで来ていてね。彼らを我が好敵手達の元へと送り届ける手段を探していたのだよ――――――」
トマスの問いかけに対してブルブランは髪をかきあげて事情を説明し始めた。
〜同時刻・カプア特急便・山猫号二号機〜
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