ありえない現象
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」
よっぽど足が悪いのか立っているのもやっとなおばあさん。このままこの場で話をするのはよくないと思い、ナツさんがおばあさんを背負い、二人に案内されるがままに進んでいく。
「あそこがお二人の住まいで?」
「えぇ」
すぐ先に見える民家を指差しながら確認するエルザさん。わかっていたことだけど、あの家もかなりボロボロだ。周りの家に比べればまだマシだけどっていった感じかな?
「みーんなあそこにいるの!!」
「「みんな?」」
さっきまでの様子とは打って代わり、すっかり仲良くなって俺とウェンディの手を引っ張っているリエちゃん。満面の笑みでそう言う彼女に首をかしげると、建物の入口がわずかに開いたのがわかった。
「二人とも!!どこ行ってたんだ!!」
「大きい音がしたから見に行ってたの!!」
足音に気が付いた男の人が様子を見るために扉を開けたらしく、見覚えのある二人の姿を捉えたことで中から出てきたらしい。パッと見ナツさんやグレイさんくらいの年齢かな?リエちゃんのお兄ちゃんとかーーー
「「「「「!?」」」」」
そんなことを思っていたら、家の中から続々と出てくる人!!人!!人!!明らかに血の繋がりもないのではという人まで出てきて、何がなんだかわからない。
「みんな、フィオーレの魔導士の方たちだよ」
「えぇ!?ホント!!」
「やった!!これで助かる!!」
何人いるのだろうと呆気に取られている俺たちを他所に、おばあさんがその場にいる人たちに俺たちが何者なのかを説明してくれている。
「お待ちしてました!!これでこの国も助かる!!」
「この国で何が起きているんですか?」
ティオスと天海のせいで街が壊滅状態なのはわかるんだけど、この異常気象は明らかにおかしい。街の復興に励んでいるってカミューニさんは言ってたのに、全然その気配もないし。
「立ち話も何なのでぜひ中で……」
詳しい状況を聞くために中に入る俺たち。外観から予想はできていたけど、中もそんなに広くない。なんでこんなところにあれだけの人が入っていたのか、そこもすごく気になる。
「それで・・・一体何があったんだ?」
「復興に励んでるって聞いてたのに、全然そんな感じしねぇぞ?」
「ちょっとナツ!!」
俺たちの感じていたことはどうやらナツさんたちも同様に感じていたらしい。それを口に出せる辺りが彼らしいな・・・
「以前そちらの国にも攻め入った二人組にあらゆるものを破壊されたのは聞いていると思うんですが・・・我々も生き延びた者たちで国を再興しようと励んでいました」
「ですが、最近の異常気象のせいでそれができなくなっているのです」
「できないなんてことはないだろ?休みながらでも作業は少しずつやれるんじゃないのか
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