第105話『いざゆけ本戦』
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闘《バトル》"といったところか。確かに勝ち上がれば毎日戦うのだから、選手が怪我を負うのは避けたいのだろう。それで代わりに魔力がHPの代わりになると……一体どういう原理なのか。とりあえずこの腕輪すごい。
それにしても、フィールドの外に出るのも禁止とは。まるで相撲のようだ。忘れそうだから、ちゃんと覚えておこう。
『ただし、戦闘の特別ルールは毎日異なります。シンプルで簡単なものからチームワークの問われる難しいものまで、それはこのくじを引かないことにはわかりません』
そう言うジョーカーの頭上には、開会式でも見たモニターが表示されていた。またルーレットを行なうのだろう。
『それでは早速、1回戦の特別ルールを決めましょうか。いきますよ、ドゥルルルルルルルルルル──』
始まった、またあのセルフ効果音だ。さて、今日の特別ルールは一体……
『デン! 1回戦は"抜き打ちタイマン勝負"です!』
「……うん?」
今日のルールが発表されたようだが、意味がよくわからず首を傾げる。
"タイマン"ということは1対1なんだろうけど、"抜き打ち"とは……?
『説明しましょう! "抜き打ちタイマン勝負"とは、チームから1人を運営側がランダムで指定して、その人たちがタイマン勝負するというものです!』
「げ……」
その説明を聞いて、納得したのと同時に不安を覚えた。つまるところ、選出されたら嫌でも戦わないといけないということだろう。しかも1人だけだから、プレッシャーもその分大きい。絶対選ばれたくない……!
『そしてそして、こちらが本戦のトーナメント表になります!』
「えっと1回戦の相手は……【グラトニー】」
「なんか強そうな名前だね……」
続いてモニターに映し出されたトーナメント表の1回戦第1試合、そこに【日城中魔術部】のチーム名が刻まれていた。まさかのトップバッターである。そしてお相手は【グラトニー】。結月の言う通り、名前からして既に強そうだ。
『第1試合の開始は30分後とさせて頂きます! それでは健闘を祈ります!』
そう最後に言い放って、ジョーカーは立ち去っていった。
もう30分後には本戦が始まる。気の休まる暇なんてなかった。
ジョーカーが去ったことから、選手たちも解散を始める。そんな中、【日城中魔術部】は会場に残った。今さら会場を出たところで、何もやることはないからだ。
それは1回戦の相手となる【グラトニー】も同じようで、フィールドを挟んだ向かい側に待機している。
「1回戦は誰が選出されるかわからねぇ。全員準備を怠るなよ」
「「了解!」」
部長らしい終夜の言葉に、残りのメンバーで揃えて応える。今
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