三者三様
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を繰り広げる2人の戦いをリンネは少し離れた木に腰掛け、観戦していた。
ここにいるのは影分身体で本体は塔にいる。どうにかして戦いの顛末を見届けたいと考えた彼女は影分身を解除した時、影分身の経験が本体にフィードバックされる能力を利用し、分身体をこうして派遣していた。
「面白い事になってるな〜♪」
彼女の隣に猫の面を被った暗部の男が現れる。リンネと同じくダンゾウ配下の忍だ。
「これがお前の描いてた青写真か?」
「私はこの試験で彼らがどんな風に動くのか気になるだけだよ。3人共あまり仲は良くないみたいだしね」
リンネは忍者学校の3人に関する報告書を読み、この6班の関係性というものが大まかだが掴めてきた。
それを表面化させる為にわざと巻物争奪戦にしたのだ。一枠しかないと思い込んだ彼らはリンネの思惑通りに動いている。ここからどう事態が動くのか。それが楽しみでならない。
そんな彼女の考えを察したのだろう。暗部の男は良い趣味をしてやがると毒づく。
「ふふ。私は彼らの為にしているだけだよ」
心にもない事をと思ったが、これ以上問答をしたところで無駄なのは明らかだ。話を変えようと思った男はハルマが見当たらない事に気付く。
「……そういえばダンゾウ様が気にかけている小僧が見当たらないが?」
「ハルマ君ならあっちにいるよ」
リンネが指差したのは塔がある南西の方角だが、近くに人影はない。しかし、男は何かに気付いたように小さく笑い声を零す。
「なるほど。これは確かに面白そうだ」
「でしょ?」
一方、カナとレツの戦いは未だ続いていた。白眼を併用した柔拳を使うカナに対し、レツは火遁を自在に形態変化させる能力で対抗する。
「厄介な術を使うな……まさか猿飛一族にそんな力があるとは」
火傷を負った手を見て、カナは苦々しい表情を浮かべる。まさかレツにこれ程苦戦するとは思わなかった。こちらが攻勢に出れば火を鎧のように纏ってしまう。おかげで皮膚が焼け、実力はこちらが上にも関わらず攻めきれないでいる。
しかし、鎧のように火を纏う事はチャクラの消費が激しく、またカナの柔拳を警戒している事もあってか、レツにも攻撃をするだけの余裕はなかった。
「火を自由に操るのはオレだけの力さ!じいさん達の誰もこんな風には出来ねー」
「なるほど。血継限界か……」
「だが‥‥落ちこぼれが力を持ったところで宝の持ち腐れというものだ」
頑なに実力を認めようとしないカナに腹が立ったのだろう。レツはムッと目を吊り上げる。今までは堪えてきたが、流石にここまで馬鹿にされるのは我慢ならない。反論しようと口を開いた時だった。
「なら、確かめてみるか?」
2人の間に割っ
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