第六百十三話 コーヒーにも入れるその十一
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「そっちが得意だけれど」
「それでもだね」
「ちゃんと注文通りに作るわね」
「だからそれがお仕事だから」
「そうするわね」
「うん、だからこだわりのお店じゃないから」
ルシエンはそこははっきりと言った。
「僕も注文通りに作るよ」
「そういうことね」
「常識だしね」
「普通のお店ではそうするってね」
「うん、そうだからね」
「ところがその常識がよ」
アンネットは笑って話した。
「時々酔ったロシア人はね」
「ないんだね、その常識が」
「そうなのね」
「ええ、もう酔ってね」
ウォッカを飲んでであることは言うまでもない。
「そういうのがわからなくなっていて」
「注文もなんだ」
「守らないのよ、それで注文した方もね」
「お話わかったよ」
ルシエンは笑って応えた。
「酔っていてだね」
「何を注文したかわからなくなっていてね」
「いいんだ」
「そうなの」
これがというのだ。
「だkら問題ないのよ」
「中々凄い展開だね」
「ロシアならではでしょ」
「うん、お互い酔ってるってところがね」
「しかもお互いそこまでのレベルでだから」
酔っているというのだ、アンネットはこのことをルシエンに対して明るく笑いながらそのうえで話していた。
「いいのよ」
「問題なくて」
「普通にお話が収まるのよ」
「ロシア人はかなり凄いね」
「ある意味偉大でしょ」
「そこで自分で偉大って言うんだね」
「そうよ」
「ある意味って付けて」
「素直に偉大とは言わないのよ」
そこはあえてというのだ。
「だってお酒飲んで、だから」
「そういうことだね」
「まあね、お酒があるとね」
「そうしたことになるんだ」
「しかも飲まないロシア人ってね」
「そうそういないよね」
「下戸だとかなり制限される国よ」
ロシアはそうだというのだ。
「色々とね」
「寒さを凌ぐことだけじゃなくて」
「コミュニケーションもね」
こちらのこともというのだ。
「かなりね」
「他の国よりもだね」
「そうなるわ」
「まあお酒はコミュニケーションの助けよね」
ウェンディもこう言った。
「そしてロシアだと」
「他の国以上にね」
「そうだから」
「そこでも困るのよ、創作するにしても」
この場合もというのだ。
「やっぱりね」
「お酒なのね」
「ロシアじゃ漫画家も小説家もゲームクリエイターもよ」
創作者達はというのだ。
「イラストレーターさんだってそうよ」
「飲んでなの」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「生み出すものだから」
「それでなのね」
「素面で創作する人なんて」
「いないの」
「それおかしいって言われるから」
「そこまでなの」
「だって皆飲むのよ」
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