第二百三話 騎士団と王国その十二
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地図の上にあった駒達帝国のそれを表す青いそれを騎士団領と王国の国境に置いていった、そうしてだった。
騎士団領の赤い駒と王国の黄色い駒、連合王国の緑の駒のそれぞれの駒達を見て久志にさらに話した。
「今の帝国ならね」
「同盟を結んでいてもな」
「それが出来るわよ」
「それだけの数があるな」
「ええ、騎士団領土は東から大軍で攻められるし」
「南からアルプスを越えてな」
「そして同時によ」
駒を見つつ久志に話した。
「もう一つの敵のね」
「王国もな」
「アルプスを越えて進んで」
「ピレネー山脈も越えてな」
「南から攻められるわ」
「そして湖からもな」
久志は水軍の駒を動かした、そうして王国の南と南西の沿岸部にその駒達を置いてそのうえで言った。
「こうしてな」
「攻められるわ」
「二国一気に行けるか」
「ええ、確かに三国が同盟を結べば厄介だけれど」
このことは事実だが、というのだ。
「国力がそれを許すわ」
「じゃあそうして攻めるか」
「私はそれでもいいと思うわ」
「それとそれぞれの国家のあり方だけれど」
双葉はこの話をした。
「王国は貴族はいてもよ」
「あそこは中央集権だよな」
「その色が強いわ、そして騎士団領は」
「それぞれの騎士団の連合国家だな」
「騎士団を束ねる団長が主でね」
「そうなってるな」
「連合王国は一人の王が四つの国の主よ」
そうなっているというのだ。
「イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドのね」
「それぞれの国に貴族がいて議会もあるな」
「そうなっているわ」
「本当にそれぞれ国が違うな、ただな」
久志は双葉の話をここまで聞いて言った。
「そこにそれぞれ特徴があってな」
「弱点もね」
「あるな」
「領邦国家も中央集権国家も連合国家もね」
それぞれというのだ。
「その国家システムによ」
「弱点があるな」
「それを衝いていくとね」
「余計に戦いやすいな」
「だからね」
「今度はそれでやっていくか」
「それでいいと思うわ」
まさにとだ、双葉は久志に話した。
「より有利に戦う為に」
「戦をするならな」
久志は笑って言った。
「出来るだけ楽にな」
「そして損害を出さないで」
「そうした戦うべきだしな」
「若し激しい戦を願うなら」
「スポーツだな」
久志は笑ったまま言った。
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