第一章
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グリズリーは家族
アメリカモンタナ州で動物のトレーナーをしている動物学者のケーシー=アンダーソン知的な顔立ちで痩せた長身で金髪を中央で分けた青い目と面長の顔を持っている彼はこの時動物園のスタッフから紹介された子熊達の前にいた。
スタッフは彼にこう話した。
「母熊は事故で死んでいて」
「この子達だけがですね」
「はい、残されまして」
それでというのだ。
「これからどうするかをです」
「動物園の方で、ですね」
「お話をしています」
その最中だというのだ。
「これが」
「そうですか」
「はい、それで先生にもです」
ケーシーにもというのだ。
「意見を聞きたいのですが」
「はい、この子達は産まれて間もなく」
見れば熊だが非常に小さい。
「これから次第です、専属のトレーナーがいれば」
「しっかり育ちますか」
「そうなります」
こう動物園のスタッフに話した。
「ここは」
「そうですか」
「私も動物園にいますので」
「それで、ですか」
「よかったらです」
ケーシーは自分から申し出た。
「私にこの子達をです」
「預けて欲しいと」
「実は熊についての研究もしていまして」
「熊のですか」
「熊は人に馴れないといいますね」
「はい、そうした生きものです」
スタッフもそうだと答えた。
「そしてそのことがです」
「問題ですね」
「熊については」
どうしてもというのだ。
「動物園でも飼育に問題があります」
「そうですね」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「熊も産まれて間もない頃から人といればどうなるか」
「そのことをですか」
「検証したいので」
動物学者としてそうしたくてというのだ。
「ここはです」
「はい、それでは」
「私がです」
是非にと話してだ、そうしてだった。
ケーシーは子熊達ハイイログマの二匹の子熊達の飼育をはじめた、二匹共雄で名前はそれぞれブルータスにアントニウスと名付けた。
ケーシーは二匹を平等にかつ愛情を以て飼育した、熊の育て方を基本に忠実にしていきそうしてそれでだった。
人間特に自分に親しむ様に接していった、すると。
「ガウ」
「ガウガウ」
「あれっ、まるで」
「はい、犬と変わらないですね」
ケーシーは大きくなり自分と仲良くしている熊達を動物園のスタッフの人に見せつつ笑顔で応えた。
「そうですね」
「はい、この通り」
「ものごころつく前からですね」
「愛情を以て接していますと」
そうすればというのだ。
「この様にです」
「懐くんですね」
「熊は確かに人に懐きにくいですが」
このことは事実だがというのだ。
「ですが」
「それでもですね」
「本当に幼い頃か
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