第二章
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「ニャ〜〜〜・・・・・・」
「猫?」
「猫かしら」
二人はその鳴き声に周りを見回した、すると。
二人から見て右手に小さな猫がいた、大きさからして生後間もない精々十日といった位の子猫であった。
白と黒でその模様はパンダの様であった、タミーはその子猫を見て夫のダグラスに対して強い声で言った。
「雨で濡れてね」
「ああ、このままだとな」
「どうなるかわからないから」
「助けるか」
「ええ、そしてね」
「あの子もだな」
夫から言ってきた。
「家族に迎えるんだな」
「そうしましょう」
「それじゃあな」
夫は妻の言葉に頷いた、そうしてだった。
その猫も保護した、猫は生後十日程で。
病院に連れて行き身体を拭いてから診察してもらったが子猫は雄で栄養失調だったが命に別状はなかった。それでだった。
家に迎えてパンダと名付けた。夫婦は最初パンダが家にいる猫達と仲良くなれるのか心の底から心配した。
「仲良く出来たらいいな」
「そうね」
「もううちの子達も大きいけれどな」
「あの時から四年経ってね」
家で保護してというのだ。
「サリーは立派なお母さんで」
「子供達はいつも懐いていてな」
「リサもメグもジョンもね」
白猫の雌、茶色の雌、雉猫の雄もというのだ。
「全員ね」
「そうだよな」
「ええ、けれどね」
「あの子達は親子だからな」
「いつも仲が良くて当然だけれど」
「それでもな」
「パンダについてはどうか」
血のつながっていない彼にはというのだ。
「果たしてな」
「いじめられないかしら」
「どうなるだろうな」
夫婦で心から心配しつつだった。
二人はパンダを四匹の前に出した、すると。
「ニャ〜〜〜・・・・・・」
「怖がってるな」
「そうね」
震えているパンダを見て夫婦で話した。
「いきなり四匹も大きな猫が出て来たんだ」
「怖がらない筈がないわね」
「僕達もまだ怖がってるし」
「サリー達についてもね」
怯えているパンダと四匹を見ながら話した、これからどうなるか不安であった。だが。
「ニャ〜〜〜」
「ナァ〜〜〜」
「ニャンニャン」
「ウニャ〜〜〜」
四匹は怯えているパンダに自分から近付き。
そうして身体を摺り寄せて舐めた、それでだった。
パンダに優しくした、それを見てだった。
夫婦はほっとした、そして二人で話した。
「仲良くしてくれそうだな」
「そうね、血はつながってなくても家族に受け入れてくれたわね」
「そうだな、じゃあパンダもな」
「今日からは家族よ」
四匹に囲まれたパンダも怯えなくなっていた、そして。
彼はそれから四匹の末っ子となっていつも可愛がられた、いつも姉兄達と仲良くして母猫となったサリーによく懐き。
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