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真・恋姫†無双〜俺の従姉は孫伯符〜
(俺+恋さん)÷民衆=ラーメン一杯二百元!
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お疲れ様です。大変だったでしょう?」
「いやいや、俺達はこれが仕事だからね。これくらい屁でもないさ。それに、アンタ達の苦労を考えると、この程度で音を上げるわけにはいかないだろう?」
「いえ……俺達も言うほど苦労はしてないと思うんっすけど……」
「そんなことはないさ! アンタ達はよくやってくれているよ!」

 途端に大声をあげる店主さん。あまりの気迫に隣で一心不乱にラーメンをすすっていた恋さんが一瞬ビクゥッと肩を震わせてしまっていた。一騎当千の武将をビビらせるとか店主さんアンタ何者だ。
 店主の大声に、周囲の一般客の皆様も反応を示す。

「そうだよっ。呂布様達が頑張ってくれているから、僕達はこうして平和に暮らしていけるんだ!」
「孫瑜さんもありがとう!」
「いつも感謝しています!」
「え、えと……はぁ……」

 ちょっ、なんか気恥ずかしいんですけど……素直な感謝って受け取る方はめっちゃ狼狽えるよなぁ。
 ていうか、こんな状況でも飯に夢中な恋さんはある意味凄いです。マジ尊敬です。

「昔はこの街も荒れていたんだが、董卓様が領主となってからは見る見るうちに平和で豊かな街になったのさ。今や大陸でも一、二を争うほどの大都市になっているようだしね」
「まぁそうですね。洛陽といえば田舎の子供でも知っているくらいですし」
「そう。だから、アンタ達は誇っていいのさ。自分の頑張りをな。謙遜する必要なんてこれっぽっちもないんだよ」

 そうしてくれないと俺達がバカみてぇだわ。と自嘲気味に笑う店主さんを見ながら俺は一人考える。
 そういえば、雪蓮は自分の仕事を誇りに思っていたな。自分がこの街を治めていることを、誰よりも自慢気に……まぁ、アイツの場合は自由奔放な性格も相成っているだろうが。
 少しだけ、店主さんの言っていることが分かった気がした。
 
「ありがとう、ございます」
「いいってことよ! それじゃあ、とりあえず後二人前頼んでもらおうかな?」
「え゛。い、いやぁ……ちょっと辛いかなぁ? お財布的に」
「頼むぜ、武将サマ方!」
「あれぇ!? さっきまでの尊敬心はいったいどこにいったのかなぁ!」

 ……やはり、人間というものは侮れない。
 素直に、そう思った。






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