第二幕その四
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「本当にね」
「あっという間だったね」
「列車に乗ったのは五時前なのに」
「まだ六時なのに」
「もう着いたなんて」
「だからオズの国の列車は速いのよ」
ドロシーが笑ってお話しました。
「それでなのよ」
「もうですか」
「一時間程で着いたんですね」
「ギリキンからマンチキンまで」
「あっという間に」
「そうなったんですね」
「そうよ、だからね」
それでというのです。
「これから街に入りましょう、そしてね」
「そうしてですね」
「これからどうするか」
「そのことをですね」
「決めるんですね」
「どうするか」
「貴方達はどちらがいいかしら」
ドロシーはカルロス達五人に尋ねました。
「ホテルかテントか」
「どちらかですね」
「インドアかアウトドアか」
「どちらを楽しむか」
「それを選ぶんですね」
「これからは」
「ええ、そうしましょう」
こう言うのでした。
「今からね」
「ううん、そうですね」
「どちらも楽しいですが」
「問題はどちらか」
「どちらか一つですね」
「楽しめるのは」
「そうよ、どちらがいいかしら」
ドロシーは誤認にあらためて尋ねました。
「それで」
「どうしようか」
「テントもいいよね」
「けれど前も楽しんだしね」
「旅だといつも楽しんでるし」
「テントの夜は」
五人でそれぞれお話しました。
「それでもね」
「ホテルはあまりないし」
「それに今度入るホテルははじめてだし」
「それだったら」
「ホテルにしようかな」
こうお話してでした。
五人は決めました、そのうえでドロシーに言いました。
「僕達はホテルがいいです」
「ホテルにしたいです」
「今夜はそうしたいです」
「テントも捨て難いですが」
「それは今度ということで」
「わかったわ、それで貴方達はどうかしら」
ドロシーは今度はトトと臆病ライオンに尋ねました。
「ホテルかテントか」
「カルロス達がそう言ってるし」
「ホテルでいいんじゃないかな」
二匹はこうドロシーに答えました。
「それならね」
「今夜はね」
「僕達はどっちでもいいよ」
「特に関係ないからね」
かかしと樵は自分達から答えました。
「飲むことも食べることもしないし」
「寝ることもないからね」
「だから君達で決めたらね」
「もうそれでいいよ」
「わかったわ、皆ホテルでって言ってるし」
五人も二匹もというのです。
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