どんなときも食事は大事
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んでいた。
「他の参加者よ。ここから……西へ三百メートル」
「近いじゃん。この町のなかってことだよね」
「そうなるわね。……行くわよ」
リゲルは一足先にそちらへ向かう。ハルトは頭をかいて、その後を追いかけた。
そして、そこ___屋根が斜めに倒れて、テントのようになった家にいた、聖杯戦争の参加者。それは。
「よお! ハルト! 元気か?」
焚火をしているコウスケだった。
「お前何してんの!?」
ハルトはダッシュで接近して怒鳴る。だがコウスケは「まあまあ」と言って、ハルトに串焼きを差し出す。
「食うか?」
「いや食うかじゃなくて! ……ていうか、この肉何の肉?」
「鳥」
「鳥ィ!?」
「ほら。ここさ、結構上空に鳥飛んでんのよ。で、ファルコで取った」
「取ったぁ!?」
「んで、イイ感じに風通しいい屋内だから、ここでキャンプしてんだ」
「さっきまで俺と一緒に地上にいたよなお前!?」
「皆まで言うな。これ食ったら、次は保存用の鳥を取るつもりだぜ」
「お前バングレイに負けず劣らずの狩人だなおい!」
「結構美味いぜ。ほら、食えよ」
コウスケはそう言いながら串焼きをぐいぐいと押し付ける。
「熱っ! やめ! 押し付けるな!」
「おら、食え食え……お?」
その時、コウスケはハルトの後ろにいるリゲルに気付く。
「カワイ子ちゃん」
「今時カワイ子ちゃんなんて聞かないな」
コウスケはビッチリと立ち上がり、リゲルの手を握る。
「おおおお俺、多田コウスケ! 大学生彼女なし! ぜひオレと一宿以上の……」
「てーい」
暴走するコウスケの頭をチョップし、ハルトは咳払いする。
「えっと……この女の人はリゲル。ガンナーのサーヴァントだって」
「サーヴァント? 大丈夫なのか?」
さっきまでその外見に骨抜きにされていたコウスケは表情を切り替える。
ハルトは「まあまあ」と宥めて、
「あんまり敵対の意思はなさそうだし」
「ほー……」
「多田コウスケ……貴方、確かランサーのサーヴァントだったわね」
「いや、マスターだけど」
「……」
リゲルの顔が少し赤くなった。彼女は顔を背け、
「そうとも言うわね」
「いやそうとしか言わねえよ」
リゲルは押し黙った。
すると、コウスケは手を叩いて「分かった!」と叫んだ。
「さてはカワイ子ちゃん、残念美少女だな!」
「なっ……」
リゲルはなおさら顔を赤くする。
「ち、違うわ! たまたま、マスターが教えてくれたのを忘れていただけよ!」
「だーっ! 皆まで言うな。天然だって隠してえんだな? オレはそんなこと気にしねえから安心しろ」
「違うって言ってるでしょ!」
「
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